グループステージ最多のシュート数(117本)につながったインテルの高質なビルドアップに対し、リバプールの練度の高いゲーゲンプレスがハマるかが戦術的な見どころだ。
ピッチのいたるところに顔を出して攻撃の起点となる司令塔のマルセロ・ブロゾビッチを封じにかかるか、仕掛けの中心となるチャンスメーカーのハカン・チャルハノール狙いを定めるか。名将ユルゲン・クロップがあるいは違ったアプローチを準備するかもしれない。
もうひとつの興味深いポイントは、サイドの攻防でどちらが優位に立てるか。
インテルの左ウイングバックの新戦力であるロビン・ゴゼンスは、怪我で第1レグの欠場が濃厚ながら、イバン・ペリシッチと進境著しいCBのアレッサンドロ・バストーニが、敵右SBトレント・アレクサンダー=アーノルドの“援護射撃”も警戒しながら、今シーズンの公式戦28試合で23ゴール・9アシストと、リバプールでもっとも得点に関与しているサラーを止めるミッションに挑む。
インテルはアレクサンダー=アーノルド&サラーを止められるか
マッチアップという意味では、エディン・ジェコ対フィルジル・ファン・ダイクも見逃せない。
世界屈指のオランダ代表CBが優位に見えるが、インテルの主砲はローマ時代の17-18シーズンのCL準決勝で、リバプール相手に2戦連発と、良い心理状態で試合に臨めるだろう。
※『ワールドサッカーダイジェスト』2021年2月17日号より一部修正・加筆して転載。
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