「もう少し速くとか、もう少し正確に」
昨シーズンの戦いぶりと結果を見れば、いやがうえにも期待は膨らんでいく。
長谷部茂利監督が率いるアビスパ福岡だ。現指揮官が就任した一昨年にJ2で2位となり、J1昇格を果たすと、昨年は8位でフィニッシュし、残留を成し遂げる。
J1に昇格したシーズンに降格という経験が過去3度ある福岡。そのサイクルは5年に一度で、2021年も“5年周期”に該当したが、負のジンクスを打ち破った。
選手たちの頑張りはもちろん、特筆すべきは長谷部監督の手腕だろう。就任1年目でチームをJ1に導いた。2年目は、リーグでは「勝点50以上、10位以内」を目標に掲げ、公約通りの成果(勝点54の8位)を出してみせる。
攻撃も守備もアグレッシブな「アビスパ・スタイル」のさらなる進化。戦術の上積みを図るうえで、長谷部監督はどんな引き出しを用意しているのか。
「引き出しがないと言ったら嘘だと思いますが、ある、と言うほどありません」
自らの考えを、かみ砕いて説明してくれる。
「というのは、サッカーそのものをそんなに難しくは考えていないので。日本代表や海外の上位のチームを見て分かるように、やっていることは、そんなに難しいことではありません。そこでスピードが速かったり、高さがあったり、パワーが強かったり。そういうことが勝敗を分けたりしていると思うので」
フォーカスすべきは、シンプルに、自分たちに今ある武器をブラッシュアップさせることだ。
「あまり難しく考えずに、自分たちが今までやってきて成功していることを、もう少し速くとか、もう少し正確に、ということのほうが大事」
長谷部茂利監督が率いるアビスパ福岡だ。現指揮官が就任した一昨年にJ2で2位となり、J1昇格を果たすと、昨年は8位でフィニッシュし、残留を成し遂げる。
J1に昇格したシーズンに降格という経験が過去3度ある福岡。そのサイクルは5年に一度で、2021年も“5年周期”に該当したが、負のジンクスを打ち破った。
選手たちの頑張りはもちろん、特筆すべきは長谷部監督の手腕だろう。就任1年目でチームをJ1に導いた。2年目は、リーグでは「勝点50以上、10位以内」を目標に掲げ、公約通りの成果(勝点54の8位)を出してみせる。
攻撃も守備もアグレッシブな「アビスパ・スタイル」のさらなる進化。戦術の上積みを図るうえで、長谷部監督はどんな引き出しを用意しているのか。
「引き出しがないと言ったら嘘だと思いますが、ある、と言うほどありません」
自らの考えを、かみ砕いて説明してくれる。
「というのは、サッカーそのものをそんなに難しくは考えていないので。日本代表や海外の上位のチームを見て分かるように、やっていることは、そんなに難しいことではありません。そこでスピードが速かったり、高さがあったり、パワーが強かったり。そういうことが勝敗を分けたりしていると思うので」
フォーカスすべきは、シンプルに、自分たちに今ある武器をブラッシュアップさせることだ。
「あまり難しく考えずに、自分たちが今までやってきて成功していることを、もう少し速くとか、もう少し正確に、ということのほうが大事」
新たな引き出しの必要性を感じていないわけではない。「出すべき時が来たら、良いものを提供できるようにしておきたい」とも言う。ただ、それよりも優先すべきものがある。
「選手たちの強い絆で、強い想いで、自分たちを表現していく。正確さとか、スピーディなところ、ズレがないとか、意志の疎通とか。そういうことが攻守にわたって、できるようになったら、またひとつ順位を上げることができるはず」
本質を見極めているのだろう。「常に勉強なんていいますけど、勉強はしているつもりであって、全然、自分の引き出しになっているかどうかは分かりませんが」と謙遜する指揮官は、繰り返し強調する。
「本当に、普通のことを普通にというか、できることをできる範囲でやっているのが実情です」
その練度が上がれば、どうなるか。当たり前のことを当たり前にやる。たとえば、どれだけ高い強度の中でも、正確にトラップする、味方にパスを通す、シュートを枠に飛ばす、といったプレーをミスなく連続させれば、得点の確率はグッと高まる。
目新しさや特効薬を欲していない。地に足をつけた指導で、チームを高めていく。
「(昨季は)インターセプトやデュエルでボールを奪ってからのパスの精度が低くて、自分たちが攻撃に転じられない場面が多かった。そういうところを少し改善すれば、またひとつ景色が変わっていくんじゃないかと、選手たちには伝えています」
ブレない信念で、地力を確固たるものとする。やはり長谷部アビスパには期待せずにはいられない。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
【新体制PHOTO】ルキアンら5人が新加入したアビスパ福岡の2022年がスタート!!
「選手たちの強い絆で、強い想いで、自分たちを表現していく。正確さとか、スピーディなところ、ズレがないとか、意志の疎通とか。そういうことが攻守にわたって、できるようになったら、またひとつ順位を上げることができるはず」
本質を見極めているのだろう。「常に勉強なんていいますけど、勉強はしているつもりであって、全然、自分の引き出しになっているかどうかは分かりませんが」と謙遜する指揮官は、繰り返し強調する。
「本当に、普通のことを普通にというか、できることをできる範囲でやっているのが実情です」
その練度が上がれば、どうなるか。当たり前のことを当たり前にやる。たとえば、どれだけ高い強度の中でも、正確にトラップする、味方にパスを通す、シュートを枠に飛ばす、といったプレーをミスなく連続させれば、得点の確率はグッと高まる。
目新しさや特効薬を欲していない。地に足をつけた指導で、チームを高めていく。
「(昨季は)インターセプトやデュエルでボールを奪ってからのパスの精度が低くて、自分たちが攻撃に転じられない場面が多かった。そういうところを少し改善すれば、またひとつ景色が変わっていくんじゃないかと、選手たちには伝えています」
ブレない信念で、地力を確固たるものとする。やはり長谷部アビスパには期待せずにはいられない。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
【新体制PHOTO】ルキアンら5人が新加入したアビスパ福岡の2022年がスタート!!