今年も残りわずかとなったタイミングで、改めて2021年シーズンを振り返る企画。今回、取り上げるのはヴィッセル神戸。番記者ならではの視点で、思い出深いトピックBEST５をセレクトしてもらった。
取材・文●種村亮（報知新聞社）

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【５位】GK飯倉が自前の枝豆衣装で「イケメン総選挙」初制覇

　今回が第４弾となったクラブ恒例イベント。選手たちはポスタービジュアルの撮影に私服で臨むなか、飯倉大樹は前回の衣装にかぼちゃの着ぐるみをセレクトし注目を集めたが、今年はなんと枝豆。自前で用意したという意気込みも票に上乗せされたのか、昨年の５位から大幅に順位を上げ初の栄冠に輝いた。個性的な私服も人気の守護神は、後日の取材で「周囲は『キャラ勝ちじゃねぇか』って賛否両論ありましたけど僕がチャンピオンなんで。黙っとけ、という感じです」と高らかに笑った。

【４位】イベントで見せたボージャンのあふれる日本愛

　今夏、大迫勇也、武藤嘉紀とともに加入した元バルセロナ所属の元スペイン代表FWボージャン・クルキッチ。１年目は怪我に泣き６試合・１得点に終わったが、帰国直前に行なったトークイベントでは来たばかりの日本への深い愛情を示した。

　ファンからの質疑応答の場面では「日本でやってみたいことは？」と聞かれると「富士山に登ってみたい」。自身の左腕に漢字で「一期一会」とタトゥーを彫ったエピソードも披露した。以前から日本の文化には興味があったといい、「食べる文化でも『腹八分目』という考え方はとてもかわいい」と笑う姿は、Jリーグでの活躍を十二分に予感させた。
 

【３位】リーグ３位の隠れた原動力となった「アツチルドレン」

　クラブのJ１歴代最高順位を更新する３位でフィニッシュしたチームを率いたのは、昨年９月に就任した三浦淳寛監督。印象深いのはこれまで出場機会に恵まれなかった複数の若手選手を“再生“させた手腕だ。

　下部組織からトップ昇格６年目の中坂勇哉はリーグ戦わずか２試合の出場に終わった昨季から一転、今季は28試合・３得点。４月の取材で指揮官は「もっとプロ意識を持って、朝起きたらやることは心の準備だ。早めにグラウンドに来て身体の準備をすること。それを１年間絶対やれ」と中坂に伝えたことを明かすとともに、「昨年までと違って取り組む姿勢が変わった。今年にかける彼の気持ちが表現できている」と成長ぶりに目を細めていた。
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