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【喜熨斗勝史の欧州戦記|第9回】激動の10か月で神経を使ったコンディショニング。実は「フィジカルだけを言うわけではない」

カテゴリ:ワールド

サッカーダイジェスト編集部

2021年12月24日

コンディション作りは細心の心配りが不可欠

帰国中の喜熨斗コーチ。2021年を振り返った。

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 セルビア代表のドラガン・ストイコビッチ監督を右腕として支える日本人コーチがいる。“ピクシー”と名古屋でも共闘し、2010年のリーグ優勝に貢献した喜熨斗勝史だ。

 そんな喜熨斗氏がヨーロッパのトップレベルで感じたすべてを明かす連載「喜熨斗勝史の欧州戦記」。第9回は、ワールドカップ出場権を獲得した2021年を振り返りつつ、コンディショニングの重要性について語ってもらった。
 
――◆――◆――
 
 ポルトガルとの激闘を終え、現在は日本に帰国しています。今年最後の本コラムは、激動の10か月を振り返りつつ、ワールドカップイヤーを迎える22年への展望を語らせて頂きます。

 3月にセルビア代表コーチに就任。その月末にはポルトガルやアイルランドなどが同組のワールドカップ欧州予選が始まり、6勝2分けで22年のワールドカップ・カタール大会出場を決めることができました。

 改めて認識したのは、ナショナルチームというのは時間がないなかでの戦いだということ。クラブでのハードな戦いのわずかな合間に、絶対に勝たなければならない国際Aマッチが組まれています。代表チームに合流してからの練習時間は、あまり長くはありません。そのなかでのコンディション作りは細心の心配りが不可欠でした。

 前回のコラムでは、所属クラブでの出場時間による個別のコンディション調整について記しましたが、今回は、いくつか追記します。

 実はコンディショニングとは、フィジカルの側面だけの事を言うわけではありません。私達が代表活動の期間すべてを通じて意識してきたのは“サッカー選手として試合に向けた、トータルのコンディション”作りでした。メンタル面やチームメートとの連係、チームの戦術理解度、これらすべてが総合的に整っていないと良いパフォーマンスは発揮できないのです。

 例えば、所属クラブが不振で苦しんでいる選手や、移籍に悩む選手もいます。初めて招集された選手や若手がチームに溶け込めるかも重要なポイントです。様々な要素をわずか数日間でクリアにし、良い状態に持っていく作業には神経を使いました。
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