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なぜ松本山雅はわずか2年でJ1からJ3へ転落したのか? 反町監督後のクラブにビジョンは…

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2021年11月29日

2020年の営業収入、人件費もJ2では上位

松本を率いる名波監督。今季途中に就任したが、流れを変えることはできなかった。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

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「クラブに関わる全ての方、ファンサポーターのみなさまにはホントに申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分がやったゲーム数、トレーニングに携わった時間、そういうのに関係なく、チームの現場の長として責任を強く感じます」

J2リーグ順位表
 11月28日のSC相模原戦を1-1で引き分けた直後、松本山雅FCの名波浩監督は開口一番、謝罪の言葉を口にした。その時点ではまだJ3降格は確定していなかったが、ツエーゲン金沢がモンテディオ山形を2-1で撃破した瞬間、20位以下と3部リーグ行きが決定した。

 2年前までJ1を戦っていたクラブが2年でJ3に落ちるのは、2015年の大分トリニータ以来の出来事である。大分の場合は2009年の財政問題に端を発した部分があるものの、松本山雅の場合、運営規模が一気に縮小したわけではない。コロナ禍に直面したのは事実だが、2020年も営業収入は19億2800万円とJ2・6位。チーム人件費も10億900万円とJ2・5位の資金規模を誇っている。そのクラブがJ3に落ちるのはやはり異常事態と言わざるを得ないのだ。

 実際、今季も「J1昇格を目指す」と公言していた。開幕前の新体制発表会では「勝点84・得点84」という数字を掲げ、アグレッシブに点を取りに行く新たな山雅を体現しようとしていた。20人もの大幅なメンバー入れ替えを断行した点は不安も拭えなかったが、柴田峡監督は「2020年はカウンターの得点力をアップするため、タテに行けるタイプを多く取った」と説明。河合秀人や表原玄太、横山歩夢のようなスピード系の選手でグイグイと押し切ってゴールを量産するはずだった。

 だが、ふたを開けてみると、2019年まで8年間率いた反町康治監督時代からの課題である得点力不足は相変わらずで、逆にクロスなどからの不用意な失点が目立つようになった。停滞感は続き、19節終了時で柴田監督が更迭されてしまう。クラブ側は4月21日の愛媛FC戦で最下位に転落したことに加え、「勝点84・総得点84」に到底届かない状況を重く見て決断に至ったのだろう。ただ、この時点では勝点19・総得点16・総失点30の17位。まだ立て直しの可能性がないわけではなかった。
 
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