「本当に信頼できる人間」名古屋初のルヴァン杯決勝進出を手繰り寄せた稲垣祥を指揮官も絶賛!

2021年10月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

「グランパスの歴史を変えるんだという強い気持ちがプレーにこもっていた」

久々のアウェーサポーターと決勝進出を喜ぶ稲垣。写真:徳原隆元

 名古屋グランパスは10月10日、ルヴァンカップの準決勝第2戦で1-2と敗れたものの、2戦合計4-3とし、クラブ初の決勝進出を果たした。

 ホームで戦った第1戦は3-1で快勝していたが、この試合は15分に先制を許す苦しい展開だった。さらに後半立ち上がりにも追加点を許し、このままではアウェーゴール差で敗退という窮地に追い込まれていた。

 そんななか、大仕事をやってのけたのが稲垣祥だ。

 80分、左サイドの吉田豊からのクロスにいち早く反応。自ら放ったシュートはDFにブロックされるが、そのまま頭でゴールに押し込んだ。

 得点シーンを振り返った稲垣は「ああいう展開になりたくなかったですが、攻めるしかないというなかで、ゴールを決めるしかないという気持ちは全員が出していた」とし、「一本(シュートを)打ったときに、森重選手がカバーに入っていて、体勢があまり良くなかったので、大きくクリアはできないだろうと思いました。きそうだなと」直感的に詰めていたゴールだったという。
 
 1点入ればそれぞれの状況が変わるというホーム&アウェーのトーナメント戦の醍醐味が凝縮された一戦を終えて、名古屋のマッシモ・フィッカデンティ監督も上機嫌にこう語った。

「ものすごく感動を与えるようなゲーム。それぞれのストーリーがあるなかで、その時間帯ごとに喜怒哀楽があった。そんなゲームができたのは東京が素晴らしいチームだったから、まずはFC東京を称えたい」と古巣の健闘にもエールを送る。

 さらに、「グランパスの歴史を変えるんだという強い気持ちがプレーにこもっていた」と選手たちを絶賛した。

 特に決勝ゴールの稲垣については、「気持ちが強い。チームのためにというのがとにかくある」として、「気持ちを持っていてもそれがプレーに反映されなければ意味がない。それを彼はどういう風に表現するのか。チームのために走るということを毎試合やり切ってくれるので、本当に信頼できる人間です」とべた褒めだった。

 名古屋は、ACLや天皇杯でも勝ち進んでおり、今後は過密日程となるが、クラブ初のルヴァンカップ制覇へ闘志はみなぎっている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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