日本代表がワールドカップ予選で白星発進に失敗したのは6大会&26年ぶり

2015年06月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

格下シンガポール相手に「2度あることは――」はならず…。

 シンガポールとの対戦は0-0に終わり、ドロー発進となった2018年ロシア・ワールドカップ・アジア2次予選の日本。勝利だけが求められていただけに、試合後の埼玉スタジアムにはブーイングが鳴り響いた。
 
 W杯予選ともなると、格下相手といえども苦戦することは、過去にもたびたびあった事象である。しかし、勝点3を取り逃がしたとなると、下記の一覧の通り、1990年イタリアW杯の1次予選、敵地での香港戦(89年5月22日)までさかのぼらなければならない。
 
 この、日本サッカーがアマチュアとして臨んだ(プロ選手は存在したが)最後の大会予選では、香港、インドネシア、北朝鮮と戦い、2勝3分け1敗という成績で北朝鮮に次ぐ2位。首位だけが進める最終予選を前に、横山謙三監督率いる日本の夢はあっけなく潰えたのだった。
 
 ちなみに下記の通り、シンガポールとは過去、86年メキシコW杯予選、82年スペインW杯で、それぞれ予選の最初に対戦し、いずれも日本は勝利を収めたが、今回、"3度目"はお預けとなってしまった。
 
 なお、98年フランスW杯予選では、途中で加茂周から岡田武史に監督が交代しているが、後者のデビュー戦であるアウェーのウズベキスタン戦は1-1に終わっている。
 
 時とともに実力差が縮む一方といわれるサッカーの世界において、いかに戦前の予想が当てにならないものか、今回の一戦で十分に日本は思い知ったことだろう。とはいえ、これから十分に挽回のチャンスはあるし、今なお日本がグループ首位の最有力候補であることは間違いない(油断は禁物なのは言うまでもないが)。
 
 引いた相手に有効な策を講じることができないまま攻めあぐねた日本にとっては、大いに戒めとなり、今後への課題を与えられた一戦として、しばらくは我々の記憶に残るとともに、敵地におけるシンガポールの健闘は記録として永遠にサッカーの歴史に刻まれることとなった。
 
◎過去のW杯予選における日本代表の初戦結果
2018年大会 △0-0シンガポール
2014年大会 ○1-0北朝鮮
2010年大会 ○4-1タイ
2006年大会 ○1-0オマーン
1998年大会 ○1-0オマーン
1994年大会 ○1-0タイ
1990年大会 △0-0香港
1986年大会 ○3-1シンガポール
1982年大会 ○1-0シンガポール
1978年大会 ×0-2イスラエル
1974年大会 ×1-2イスラエル
1970年大会 ×1-3オーストラリア
1962年大会 ×1-2韓国
1954年大会 ×1-5韓国
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