「日本は万全だった」OAで参加の仏五輪代表ジニャク、クラブの協力姿勢に苦言「エムバペはやりたがっていた」【東京五輪】

2021年07月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「僕らは今日、自分たちよりも強いチームに負けた」

南アフリカ戦では逆転勝利の立役者となったジニャク。しかし、戦力不足を嘆いた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 7月28日、東京五輪のグループステージ最終戦が行なわれ、U-24日本代表とU-24フランス代表が対戦し、日本が4-0で勝利を収めた。

 フランスは初戦のメキシコに1-4で敗れた後、第2戦の南アフリカには4-3で競り勝ったものの、最終節は4失点大敗という結果に終わり、オリンピック敗退が決まった。

 今回の東京五輪参加にあたり、フランス代表チームは決して順調ではなかった。シルヴァン・リポル監督が作成した予備登録を含めた50人の候補者リストには、キリアン・エムバペや、ダヨ・ウバメカノら若手有望株の名前があったが、EURO2020への参加の兼ね合いなどで招集は叶わなかった。

 さらに、6月25日には18人のリストが発表されたが、有望株エドゥアルド・カマビンガら8人の招集をクラブが拒否。最終的に今のリストに落ち着いたという経緯がある。

 試合後にインタビューに応じたのは、OA枠で選出され、主将を務めた35歳のベテランFWアンドレ=ピエール・ジニャクだ。現在はメキシコリーグのティグレスに所属する元フランス代表FWは、苦い思いを吐露している。仏紙『L’Equipe』や現地局『RMC Sports』が報じた。
 
 まずジニャクは0-4での大敗に「言い訳はできない」とコメントしたという。

「日本はホームで、準備も万全だった。チームとして6月にスタートして、6~7回の親善試合を行ない、長い間準備してきた。僕らは違った。そして今日、僕らは自分たちよりも強いチームに負けた」

 そして、2024年に開催予定のパリ五輪にも参加する意欲を見せたうえで、エムバペやフランス代表のスターが参加する可能性に言及し、クラブの非協力的な姿勢に苦言を呈した。

「僕は40歳までプレーするつもりだし、チャンスがあればまた参加したい。エムバペもやりたいと言っていたし、グリズー(アントワーヌ・グリエーズマンの愛称)も意識しているのを分かっている。パリ大会ではOAの3人が誰になるのか、重要な選択になるだろう。

 今回の大会参加は素晴らしい冒険だった。僕は自分の力を最大限に発揮し、予選を突破し、フランスにメダルを持ち帰るために来たが、3試合で11失点するとなると、難しすぎた。日本との試合の前までは目標を達成できると信じていた。でも、ハードルが高すぎたんだ。パリで開かれるときには、クラブはもっと寛大に協力してくれることを願う」

 今回の苦い敗退に、フランス・フットボール連盟のノエル・ル・グラエ会長は「希望するチームを作れなかった」と吐露。「今回のようなことにならないよう、国際サッカー連盟(FIFA)に早急に要請をする」と五輪の招集に関して体制の見直しを迫る方針を明らかにしている。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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