なでしこJ、高倉監督はなぜ代表歴2試合の塩越柚歩と同3試合の北村菜々美を抜擢したのか――指揮官が語った理由は?

2021年06月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

今年に入って初招集を受けた23歳の塩越と21歳の北村がメンバー入り

五輪メンバー入りを果たした塩越と北村。高倉監督が語った理由は? 写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 日本サッカー協会は6月18日、東京五輪に臨む「なでしこジャパン」のメンバー発表会見をオンライン上で開催した。キャプテンの熊谷紗希やエースの岩渕真奈といった、なでしこ常連の顔ぶれに加え、今年に入って初招集を受けた23歳の塩越柚歩(三菱重工浦和レッズレディース)、21歳の北村菜々美(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)の新鋭ふたりもメンバー入りした。

 ともに3月下旬のトレーニングキャンプでA代表に初招集された。北村は4月8日のパラグアイ戦でスタメンデビューを飾り、同11日のパナマ戦でも先発を務めたが、持ち前の攻撃力を活かし、左サイドハーフと左サイドバックの両ポジションで存在感。さらに6月10日のウクライナ女子代表戦でも左サイドバックで安定したプレーを発揮した。

 一方の塩越は4月のテストマッチこそ出番がなかったが、満を持してのA代表デビューとなった6月10日のウクライナ戦ではデビュー戦弾を含む2得点の活躍。選考レースの最終盤で本領を発揮して、登録メンバーに滑り込んでみせた。
 
 このふたりの抜擢について問われたなでしこジャパンの高倉麻子監督は、「個人を選んだ理由はひとつではない。パフォーマンスが良かったという一言に尽きる」としながらも、次のように、選出理由を述べた。
「ふたりとも、プレーの幅がひとつのポジションだけに限らず、自分の得意なプレーだけということではなく、チーム戦術の中で比較的どこのポジションにおいても、その理解の中で自分自身を発揮できる強さを感じたので選びました」

 オリンピックサッカーは、男女ともにほぼ中2日の過密日程の中で試合が行なわれる。総力戦が求められる中で、やはり複数のポジションに対応できるポリバレントな能力を持つ選手は必要だ。A代表での経験値は浅いが、ともに年代別の世界大会で国際舞台も経験。指揮官が賭けた若きなでしこたちのポテンシャルに期待したい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事