エース岩渕真奈へ、高倉監督はなぜ今「10番」を託したのか? なでしこで象徴的なのは「やはり澤さん」

2021年06月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

「今、10番を託してもいい」

高倉監督からの信頼も厚い岩渕。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

 JFAは6月18日、なでしこジャパンの東京五輪代表登録メンバー18人を発表した。

 キャプテンはCB熊谷紗希が務め、ミランの長谷川唯、OLレインの籾木結花ら海外組のほか、日テレ・ヴェルディベレーザの清水梨紗、INAC神戸レオネッサの中島依美、そして6月の代表活動でブレイクした三菱重工浦和レッズレディースの塩越柚歩らが選出された。

 そんななか名実ともにエースとしての役割を託されたのが岩渕真奈だ。これまで背負ってきた「8番」から「10番」へ背番号が変更された。

 高倉麻子監督は「ただの番号と言えばそれまですが」としたうえで、その理由をこう説明した。

「なでしこの象徴的な10番というとやはり澤(穂希)さん。彼女の後を継ぐというのは、私の中でも重い意味があると感じていた。岩渕はこのチーム発足時からその候補のひとりだった」。
 
 しかし高倉政権発足時から岩渕には「8番」を渡し、その成長を見守ってきたという。

 それには、「岩渕選手の持つパフォーマンスや潜在能力もふくめ、託すときは年齢的にも成熟してきた時だと思っていた」からだった。

 高倉監督は、「岩渕も若いころから注目も期待も一身に受けて、心のうちでは辛いこともたくさんあったと思う。最近それが上手く処理できるようになったのではないか、それをグラウンドで表現できるようになってきたと思う」と今回の代表活動中でも成長を実感した。

 そして、背番号変更について、「この合宿中でも彼女の言動で強い自覚を感じたので、今、10番を託してもいいと」決断したという。

「東京五輪という大きな舞台で、チームの浮き沈みを背負って立つような気迫で10番を背負ってグラウンドで躍動してくれることを期待したい」

 指揮官もそう期待を寄せるエース。母国開催のオリンピックで、「10番」を背負う岩渕が、歴代のレジェンドたちを超える活躍を披露できるか。

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