【J1採点&寸評】浦和×鹿島|武藤、関根がFC東京戦に続き大一番でゴール! 鹿島はジネイに光明

2015年05月23日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

OGを与えたものの逆転勝利。途中出場のズラタンと梅崎が流れを変える。

【警告】浦和=宇賀神、那須、武藤 鹿島=なし
【退場】浦和=なし 鹿島=なし
【MAN OF THE MATCH】関根貴大(浦和)

【試合内容】
 開幕から11試合負けなしの浦和の勢いを絶とうと、鹿島は最終ラインを極端に高く設定し、特に興梠へのマークを徹底。古巣相手に燃えるCFに、前を向いてボールを持たせない。また左SBに入った昌子が絶好調の関根にマンマークでつき、力で封じ込もうとする。
 
 前半はその鹿島の「浦和対策」がハマった。36分にジネイ、直後にカイオが立て続けに決定機に持ち込むなど、アウェーチームがチャンスを作った。
 
 ほとんどチャンスを作れずにいた浦和だが、後半途中からズラタン、梅崎を投入。すると「浦和のギアが上がり、鹿島の運動量が落ちた」(槙野)と、ホームチームが主導権を掌握し、OGで1失点を喫したものの、71分に武藤、83分に関根のゴールで逆転勝利を収めた。
 
 浦和はこれでクラブ記録となる開幕から12試合負けなし。次節の鳥栖戦で負けなければ、02年の横浜、03年の名古屋が作った13試合負けなしのJ1記録に並ぶ。

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・13節

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【チーム採点・寸評】
浦和 6.5
ズラタン、梅崎の投入が奏功し、終盤に猛ラッシュ。鹿島の徹底した対策に苦しみながらも勝点3を掴んだ。
 
鹿島 5.5
ジネイが一段とフィットし、浦和の最終ラインにじわじわとプレッシャーを与え続けた。だが後半にリズムを崩すと、そこから立て直せなかった。試合途中から"いかにして盛り返すか"が、今後の課題か。
 
【浦和|採点・寸評】
GK
1 西川周作 5.5
ジネイの至近距離からのショット、柴崎の強烈なミドルをビッグセーブ。OGは防げただけにいただけない。
 
DF
4 那須大亮 6.5
ピンチの場面に必ずと言っていいほど顔を出して、ことごとくシュートをブロックした。
  
5 槙野智章 6
攻撃参加の質が高かった。サイドに張り出したジネイへの対応もしっかりこなした。
 
46 森脇良太 5.5
ジネイに裏を突かれ、ヘッドに当てたボールがOGに。ただその後、素早いプレスからボールを奪い、関根の逆転ゴールの起点になった。
 
MF
3 宇賀神友弥 5.5
コンディションが万全でなかったのか、最近のような爆発的なアタックを見せられず途中交代に。
 
8 柏木陽介 6
ピンチの芽を摘むプレーが光った。前半は後手に回った相手ボランチとの対決も、後半途中からは完全に"逆転"した。
 
19 武藤雄樹 7
相手が疲れ出した時、一瞬集中を切らせた時、その隙を見逃さずに突いていた。結果、ズラタンが最後まで諦めずに食らいついて放ったクロスを、しっかりゴール前まで詰めて押し込めた。
 
20 李 忠成 5
ボールを欲して裏のスペースを狙い、前線の他の選手との距離が開いた。悪い時の癖が出た。
 
22 阿部勇樹 6
後半に入り前線と近い距離でプレーして、主導権を手繰り寄せた。
 
24 関根貴大 7
左WBにポジションを移した直後に決勝ゴール! 終盤に勢いに乗ると鹿島守備陣を翻弄した。
 
FW
30 興梠慎三 6
相手の厳しいマークに苦しんだものの、ズラタンへのスルーパスから同点弾に絡む。痛めていた首を気にしていたのが心配。
 
交代出場
FW
21 ズラタン 6.5
投入後、明らかに流れが一変した。身体を張って相手の嫌がる位置で起点になり、懸命にボールを追って武藤の同点ゴールをアシスト。

MF
7 梅崎 司 6.5
右WBに入ると、アグレッシブなアタックで鹿島守備陣とSHを引き出す。中央のマークを緩め、逆転劇の舞台を整えた。

MF
16 青木拓矢 -
最終ラインの前で守備を固め、大きくボールを蹴り出すなどセーフティなプレーでリードを守った。
 
監督
ペトロヴィッチ 6.5
ズラタン、梅崎の投入やWBのポジションチェンジなど、采配がズバリ的中した。

次ページ鹿島は前半三度の決定機逸が響く。指揮官は土居への厳しい言葉に期待を込める。

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