川崎――守備の脆さが顕著。攻撃で主導権を握りたい。広島――90分間、隙を与えない集中力を。
J1リーグ 1stステージ・10節
川崎フロンターレ ‐ サンフレッチェ広島
5月6日(水・休)/15:00/等々力陸上競技場
川崎フロンターレ
リーグ成績(9節終了時):5位 勝点14 4勝2分3敗 18得点・14失点
【最新チーム事情】
●車屋が出場停止のなか、その穴をどう埋めるか試行錯誤。
●柏戦で足を痛めていた西部が負傷者リスト入り。新井がプロ初出場へ。
●大久保が発熱で練習を1日休む。コンディションが気掛かり。
●3-4-3を採用する見込み。
【担当記者の視点】
4節以降は公式戦4勝2分(リーグ戦は3勝1分)と好調を維持していたが、8節の柏戦で1-4と完敗すると、続くFC東京とのクラシコも1-2と連敗。首位・浦和との勝点差が9に広がり、残りの試合数を考えると逆転優勝は極めて難しくなった。もっとも、年間勝点数を増やす意味でも、この広島戦で白星を飾って悪い流れを一度断ち切りたいところだ。
肝心の布陣は3-4-3を採用する見込み。相手が3バックなだけに、川崎も3トップをぶつけて、中盤で主導権を握りながら1対1の局面を多く作ろうという意図が見える。ただ、不安なのは守備だ。GK西部が負傷し、代役はプロ5年目でいまだ公式戦未出場の新井が濃厚。また、車屋が出場停止となり、左ウイングバックにエウシーニョ、右ウイングバックに負傷を抱える森谷を採用しそうだ。
基本的に、川崎はポゼッションを高めたパスワークで主導権を握るスタイルだけに、ボールを効果的に保持できない時の脆さは目立つ。中村が後方に下がってビルドアップする形が増えるはずだが、常に複数のパスコースを確保しながら、的を絞らせないパスワークで崩したい。
サンフレッチェ広島
リーグ成績(9節終了時):4位 勝点19 6勝1分2敗 12得点・6失点
【最新チーム事情】
●仙台戦で今季初先発の野津田が先制点、途中出場の浅野が追加点と采配的中。
●1試合の平均シュート数15.3本はリーグナンバー1。
●1試合の平均被シュート数8.4本はリーグ3位。
●現在4連勝中。2013年14節~18節以来となる5連勝を目指す。
【担当記者の視点】
2013年以来のリーグ4連勝だが、少し気になるのはフッと集中が抜ける場面は見受けられるところだ。FC東京戦や横浜戦での先制被弾、押し込まれた仙台戦の後半などはその好例であり、川崎戦でそういう時間帯が生まれれば「間違いなくやられる」(森保監督)。
4戦連続2得点と攻撃は着実に成果を上げ始め、シュートで攻撃を完結しているため、安易なカウンターも食らっていない。だからこそ90分間集中を保ち、川崎に隙を与えない配慮深さが求められる。