クラブ創立114年目で初めてセリエＡを戦うスペツィアは現地時間４月３日、第29節でラツィオと敵地で対戦し、１-２で敗れた。黒星は喫したものの、記憶に残る豪快な一撃が飛び出している。

　０-１で迎えた73分だった。左サイドでボールを持ったガーナ人FWエマニュエル・ギャシが、左足でふわりと浮かせたクロスを送り込む。これにゴール前で反応したイタリア人FWダニエル・ヴェルデはボールが少し長いと見るや、身体を投げ出すような形でアクロバティックなダイレクトボレーを選択。すると、左足でジャストミートしたシュートは、GKの届かないゴール右隅を鮮やかに決まった。

　24歳のレフティが魅せた超ド級のゴラッソにはファンも大歓喜。SNS上では興奮の声が絶え間なく寄せられている。
 

「言葉にできない」
「壮観」
「セリエA過去20年間で最高のゴール」
「プスカシュ賞は落ち着いたと思われる」
「これはアートだ」
「これが僕らがサッカーを愛する理由です」

　また、英メディア『SPORT BIBLE』が「重力に逆らい、今までで最も甘いバイシクルキックを決めた」と伝えれば、スペイン紙『AS』も「紛れもないベストゴール候補。全ての選手が夢見るゴールだ」と世界中のメディアも絶賛している。

　かつて「ローマ・ユースの宝」と評されたヴェルデは、ギリシャで結果を残し、今季から母国に帰還。シーズン残り９試合、魅惑の左足を持つピッチ上のアーティストは、現在降格圏とは勝点７差で16位にいるスペツィアを残留に導けるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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