【J1採点&寸評】G大阪×松本|宇佐美がチームタイ記録の「6試合連続ゴール」

2015年04月29日

宇佐美の決定力は光るも、後半は松本に押し込まれてあわや失点の場面も。

【警告】G大阪=米倉(80分) 松本=酒井(89分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】宇佐美貴史(G大阪)

 
【試合内容】
序盤からポゼッション力で勝るG大阪が主導権を握ると、16分にはミスに乗じてカウンターを発動し、最後は宇佐美のチームタイ記録となる6戦連発弾であっさり先制に成功する。以降も松本のプレスを巧みにいなし、左サイドを中心に崩して決定機を作り出した。
 
 後半に入ると松本がサイドから積極的にクロスを放り込み、エリア内に入り込む回数が増加。後半途中に松本がふたり同時投入に打って出ると、攻撃の勢いが増して松本ペースに。そのまま"山雅タイム"が続いたが、G大阪も粘り強く守ってゴールを割らせない。結局、スコアは動かず、G大阪がリーグ戦6連勝(公式戦8連勝)を飾った。

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【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・8節
 
【チーム採点・寸評】
G大阪 6
前半は松本のハイプレスを難なくかわし、ビルドアップ力の高さを見せつけた。ただ後半に入ると松本の運動量に押し込まれ、守備の時間が増加。前節に続き、「悪いながらも勝ち切った」という内容だった。
 
松本 5.5
オビナが高い位置で機能しないなか、効果的な打開策を見出せず。後半はカウンターのリスクを覚悟のうえでサイドが高い位置を取り、じりじりと主導権を手繰り寄せたが、最後の部分でこじ開け切れず。
 
【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6.5
前半はピンチらしいピンチもなく、優雅な日向ぼっこが続く。後半に入ると急に忙しくなり、シュートやクロスの対応に追われるも、安定したセーブでゴールを死守した。
 
DF 
14 米倉恒貴 6
的確な守備のポジション取りで隙を与えず。75分には身体を張って相手のシュートをブロック。この好守がなければ失点していた可能性も。後半に接触プレーで負傷交代。
 
5 丹羽大輝 6
オビナに対して激しく寄せ、空中戦でも競り負けず。後半は押し込まれる展開となるも、岩下が不在のなかディフェンスリーダーとしてのプライドを示し、無失点で試合を終えた。
 
6 金 正也 6
ビルドアップ時のボールを受けるポジションは改善の余地あり。ただ、苦しい時間帯でも高い集中を保ち、カバーリングもソツなくこなした。
 
4 藤春廣輝 5.5
28分には遠藤との連係で左サイドを打開。田中との駆け引きは、前半こそ常に先手を取っていたが、後半に入ると後手に回る場面も。
 
MF
21 井手口陽介 6
時折鋭いパスを通してチャンスを創出。18歳ながら先発の座を掴み取り、Jリーグデビュー戦としては申し分ない出来。今後の成長に期待が懸かる。
 
7 遠藤保仁 5.5
短い距離でのパスミスが散見し、ため息を誘った。ただ、絶妙な間の縦パス1本で好機を作った判断力はさすが。終盤、素早いCKで相手の虚を突く老獪さも光った。
 
13 阿部浩之 6
帰陣のスピードが素早く、ピンチの芽を確実に摘んだ。徐々に運動量が落ちたものの、危険なスペースをきっちりと埋めながら、守備のタスクは問題なくこなした。
 
19 大森晃太郎 5.5
攻守とも「無難」にこなした印象。力をセーブした感は否めないが、それでも最後まで守備の役割は全うした。ただ攻撃面での貢献度が低く、今のままでは先発の座を守るのは難しい。
 
FW
39 宇佐美貴史 6.5
パスカットから持ち込み、最後はパトリックのパスを受けて先制点を叩き込み、チームタイ記録の「6戦連発」を達成。その後もチャンスに関与したが、後半に入ると運動量が一気に低下した。
 
29 パトリック 5.5
カウンターから宇佐美のゴールをお膳立て。後半はチーム全体の押し上げが遅く、効果的な絡みも少なかった。序盤と終盤に訪れたチャンスは決めたいところ。
 
交代出場
DF
15 今野泰幸 6
チーム全体の運動量が低下し始めたなかで投入され、中盤の広範囲をカバー。終盤には思い切りの良い上がりで裏を突き、リンスの決定機を演出した。
 
FW
9 リンス 5.5
縦への突破は少なく、押し込まれる流れ自体は変えられず。終盤には決定的なチャンスを迎えるも、シュートは無情にもポストに弾かれた。
 
MF
33 小椋祥平 6
米倉が負傷するアクシデントにより、本来のボランチではなく緊急処置的に右SBで出場。大きなミスもなく、与えられた任務を遂行した。
 
監督
長谷川健太 6
前半はテンポ良くパスを回し、相手にチャンスを作らせず。後半は終始押し込まれ、今野とリンスを続けて投入するも流れは大きく変わらず。最後まで気の抜けない展開となった。
 

次ページGK村山の好守で追い上げムードを作るも、松本は「最後の一手」を欠く。

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