「人員不足は否めない」“日韓戦”に臨む韓国代表の現状に地元メディアが嘆き! 「移動の負荷がコンディションに影響」との批判も

2021年03月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

入国時の検査で「選手には疲れの色が見えた」

韓国代表を率いるパウロ・ベント監督。国内では日韓戦開催に批判の声もあがっているが…。(C)SOCCER DIGEST

 3月25日に横浜・日産スタジアムで行われる日韓戦に向け、韓国代表は22日に仁川空港から日本に向けて出発した。

 韓国紙『Korea JoongAng Daily』が報じたところによれば、空港に現われた韓国代表の選手やスタッフは、全員がマスクの上に透明なフェイスガードを重ね、白い手袋を着用。お揃いのジャージに身を包んで、日本へ旅立ったという。

 こうした厳戒態勢は、韓国サッカー協会(KFA)が世論からの批判に対して「慎重な態度を取った結果」(同紙)のようだ。この時期に日韓戦を開催することへ非難の声は「非常に高まっている状態」だという。

 韓国代表は昨年11月に行なったオーストリア遠征で、チーム内に10人のコロナ陽性が発覚し、KFAの体制が批判の対象となった。ただ、2020年は2試合のみで、2021年に入ってからは1試合も戦っていない代表チームにとって、「このゲームは受け入れなければならない局面にあった」とも捉えているようだ。
 
 しかし、現地メディア『聯合ニュース』では、コロナ禍での移動について、「成田空港で新型コロナウイルスの検査を受け、確認するまでにかかったのは2時間。飛行機のフライトと同じ時間だけ空港で待機させられる選手たちには、疲労が見えた」と選手たちのコンディションへの影響を指摘。さらに、「彼らは人が多く行き来する成田空港で、専用通路などが用意されていたわけではなく、バブル(外部との隔離)は完全なのか」と疑問を呈している。

 また、今回の韓国代表の戦力について、現地メディア『Yonhap News Agency』は、「人員不足は否めない」と評した。

「韓国を牽引するソン・フンミンは負傷のために欠場が決まった。これは間違いなくチームにとって痛手であるほか、ボルドーのFWファン・ヴィジョと、RBライプツィヒのFWファン・ヒチャンはコロナ禍における特別な派遣規定にのっとり、チームが参加を回避している。

 負傷した主力も数多く、日本のガンバ大阪に所属するDFチュ・セジョンもコロナ検査の結果で合流できない。正守護神のチョ・ヒョヌは参加できるが、攻撃陣では現状、Kリーグでの期待を集める選手は参加するが、不足感は大きいのが正直なところだ」

 コロナ禍で迎える今回の日韓決戦。木曜日の試合で、選手たちがどのような戦いぶりを見せるのか、韓国での注目度も日増しに上がっているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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