「カマダがどれだけ重要な存在であるか…」“停滞”したフランクフルト、鎌田大地の不在が及ぼした影響を現地メディアが指摘

2021年03月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

「攻撃陣の組み合わせは重要だ」

腰痛でシュツットガルト戦を欠場した鎌田。チームは1-1で引き分けた。 (C)Getty Images

 長谷部誠と鎌田大地が所属するフランクフルトは現在、ブンデスリーガでチャンピオンズ・リーグ(CL)出場圏内の4位につけている。

 だが、王者バイエルンに勝利した後、ブレーメンに敗れると、6日に行なわれたシュツットガルト戦は勝ち切れずにドロー。5位レバークーゼンとの差は3ポイント、6位のドルトムントとは4ポイントと、楽観できない状況にある。

 現地メディアもチームに漂う停滞感を懸念しているようだ。『SGE4EVER』は、「新鋭という名がふさわしいシュツットガルトには敗れなかったものの、ここ数週間で感じられたチームの高揚感はストップしている」と綴り、「この試合の最後の15分にみせた激しさがあれば、試合には勝っていただろう」とやや辛口で評している。

 また、この日は腰痛でベンチ外となった鎌田大地の不在については「無視できない要素だった」と言及。同メディアのオリバー・フーベル編集長は、このように綴っている。
 
「この日のチームにはオートマティズムが欠けていた。鎌田の代わりに出場した(ルカ・)ヨビッチが、アンドレ・シウバの連携を試すいい機会だったのは確かだ。彼は中央でボールをさばくいい動きを見せていたが、あらかじめ5人のDFが待ち構えているなかでは、エリアがタイトになりすぎていた。(アミン・)ユーネスも相方の不在に、途方に暮れていたように見えた。鎌田がいれば、もっと広いスペースを活かし、より多くのロングボールを多用する試合が展開できただろう。フィリップ・コスティッチは素晴らしいが、彼に頼りきりでは心もとない」

 そして、この試合の意義のひとつとして「鎌田が、チームにとってどれだけ重要な存在であるか。それを多くのファンに認識してもらうことが大事だったのかもしれない」と結んでいる。

 その日本代表アタッカーの腰痛の状態について、フランクフルトのアディ・ヒュッター監督は試合後、「ひどい故障ではないと聞いている」とコメントした。

「来週の日曜日に行なわれるRBライプツィヒ戦には間に合うと思う。鎌田と、(臀部痛で欠場した)ルーカス・トゥタもだ。私はそう期待しているよ」

 フランクフルトはRBライプツィヒ戦後、ウニオン・ベルリンとのホームマッチ、そしてドルトムント、ヴォルフスブルク、ボルシアMGとの上位対決が続く。「悲願であるCL出場権を確保するために、攻撃陣の組み合わせは非常に重要になる」(『SGE4EVER』)なか、鎌田のカムバックは、チームに欠かせない要素となりそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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