【仙台】「戦う姿を見せられた」大怪我から復帰した富田晋伍の“感謝の45分間”

2021年03月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「長いリハビリは初めてで、本当にいろんな人に支えてもらいました」

ピッチに戻ってきた富田。「結果にはこだわらなければいけない」と強い決意を示す。(C)J.LEAGUE

[ルヴァン杯GS第1節]横浜1-0仙台/3月3日(水)/ニッパツ三ツ沢球技場

 ピッチに立つのは、19年シーズンの最終節以来だ。

 昨年7月、練習中に左膝を負傷。前十字靭帯損傷で、全治までには約6か月との診断がくだされた。コロナ禍でリーグが中断する前のJ1開幕戦とルヴァンカップ初戦はベンチ外で、つまり昨季はキャリアの中で初めて、一度も公式戦に絡むことができなかった。

 懸命なリハビリの末、ベガルタ仙台の背番号17、富田晋伍は復活を遂げた。横浜F・マリノスとのルヴァンカップ初戦でダブルボランチの一角として先発を果たす。

 待ち望んでいた日が、ついに訪れた。試合後のオンラインでの会見でその心境について問われると、「特別な感情はなかったですけど」と応じたあと、こう続ける。

「僕自身、これだけ長いリハビリは初めてで、本当にいろんな人に支えてもらいましたし、そういう意味で、まずピッチで戦う姿を見せられたのはよかった」

 残念ながら、試合は0-1の敗戦。富田自身も前半だけの出場でベンチに退いている。「チームの力になるには、もっともっとレベルアップしていかなければいけない。これからどんどん上げていきたい」と気合いを入れ直す。

 自身のパフォーマンスについては、「試合感だったり、コンディションも含めて、自分が今どれぐらいできるかを確認しながら」のプレーだった。まだ本調子ではないだろうが、少なからず手応えは掴んだはずだ。

「ただ、結果として負けたのはやっぱり悔しい」
 その悔しさを、中2日で迎える川崎フロンターレ戦にぶつけたい。この試合がリーグでのホーム開幕戦。昨季は17位に沈んだ仙台は、ルヴァンカップを含め、ホームゲームで一度も勝てなかった。

 当時のチームに富田はほぼ"不在"だったが、今はいる。仙台一筋17年目の最古参の復帰は心強い。負の連鎖を断ち切りたい。

「去年はホームでひとつも勝てていないので、ホーム開幕戦というところで、まずひとつホームで勝って、そのあとも連戦が続くので、良い流れで連戦を終えられればと思います」

 語り口は穏やかだが、胸には熱いものを秘める男の奮起に期待したい。

構成●サッカーダイジェストweb編集部

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