リバプール、要塞アンフィールドで“4年ぶりの敗戦”。格下バーンリーに失態で激化する優勝戦線からも後退

2021年01月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

リバプールは5戦連続勝利なし…

相手のミスから得た絶好機を外したオリギ。そのナーバスな表情が今のチームの現状を物語る。 (C) Getty Images

 現地時間1月21日に開催されたプレミアリーグ第18節で、南野拓実が所属するリバプールは、本拠地アンフィールドにバーンリーを迎え撃った。

 プレミアリーグではここ4戦未勝利と足踏み状態が続いているリバプール。これ以上の取りこぼしが許されない今節は、「我々は変える必要があった」というクロップ監督の宣言通りに3日前に開催されたマンチェスター・ユナイテッド戦からスタメンを変更。3トップにはチェンバレン、オリギ、マネのトリオが抜擢され、サラーとフィルミーノがベンチに。注目の南野はベンチスタートとなった。

 試合は立ち上がりから一進一退の様相を呈する。丁寧なパスワークからチャンスを見出そうとするホームチームに対し、アウェイチームは自陣にコンパクトなディフェンスラインを保って応戦。お互いの良さを出しながら緊張感のある攻防が続いた。

 20分以降もボールを支配したリバプールだったが、相手DFに司令塔チアゴを徹底的にマークされ、単調な攻撃が続く。42分には相手CBミーのトラップミスを奪ったオリギが、GKとの1対1の絶好機を迎えたが、渾身のシュートはクロスバーに嫌われてしまう。

 相手の決定的なミスを付けずに、3戦連続無得点中の得点力不足を露呈し、前半をスコアレスで終えたレッズに対しては、英衛星放送『Sky Sports』で解説を務めた元リバプールのジェイミー・キャラガーは、「クオリティが失われているのは間違いない。あまりにミスが多すぎる」と指摘し、改善を求めた。

 相手の堅牢に苦戦したリバプールは、後半も攻勢を強め、バーンリーを押し込むことに成功。両ワイドを利した素早い攻撃を展開すると、50分には敵エリア内に侵入したアレクサンダー=アーノルドが決定機を迎えるも、イングランド代表にも名を連ねる相手守護神ポープの牙城を崩すには至らない。
 
 もどかしい時間が続いたリバプールは、業を煮やしたクロップ監督が"切り札"を使う。56分にオリギとチェンバレンを下げ、サラーとフィルミーノを送り出し、マネとの「最強3トップ」を前線に配置したのだ。

 指揮官の意図を汲んだレッズはギアを上げると、60分にサラー、63分にマネ、71分にフィルミーノが矢継ぎ早にチャンスを創出し、守勢を余儀なくされていたバーンリーを完全に自陣へ釘付けにする。

 しかし、この日もリバプールは1点が遠い。相手の5倍以上のシュートを放ったが、どうしても相手GKポープの守るゴールにシュートが入らず……。刻一刻と時間が過ぎていった。

 そして、リバプールはあろうことか均衡を破られてしまうのだ。82分に守護神のアリソンが痛恨のPKを献上。これをバーンズに豪快に決められた。

 リバプールは直後の83分に南野を投入するも、試合は0-1で終了。一方的に攻め込みながらも決め手を欠いたリバプールは、プレミアリーグにおける本拠地無敗記録も「68」でストップ。そして、首位マンチェスター・Uとの勝点差が「6」となり、37年ぶりのトップリーグ連覇に暗雲が立ち込める結果となった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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