「エメリの空虚な言葉がクボを疲弊させた」マドリー専門メディアが伝えたヘタフェ移籍の内幕「圧力にうんざりし…」

2021年01月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「クボがビジャレアル退団を決意した日」とは?

ヘタフェでいきなり存在感を示した久保。彼はなぜビジャレアル退団を決めたのか。 (C) Getty Images

 現地時間1月11日に行なわれたラ・リーガ第18節のエルチェ戦(3-1)で、久保建英がヘタフェでのデビューを飾った。

 スペインを襲った記録的な大雪の影響でチーム練習への参加は一度もできなかった。それでもベンチ入りを求められた日本代表MFは、1-1で迎えた64分から途中出場。そして、69分に切れ味鋭いドリブルから強烈なシュートを放って、ハイメ・マタの勝ち越し点を演出すれば、84分には右サイドからのクロスでPKを誘発した。

"ぶっつけ本番"でも違いを生み出し、新戦力への期待に応えた久保。一連のアグレッシブかつ洗練されたプレーは、不遇をかこった前所属のビジャレアルでは思うように披露できていなかったものばかりであった。

 さらなる飛躍を目指した日本の至宝は、ヨーロッパリーグ(EL)へ出場すること、そして何よりウナイ・エメリ監督からの熱心なラブコールが決め手となり、昨夏にビジャレアル入りを決断した。

 しかし、新シーズンが始まると、ELでは全5試合に先発して1ゴール・3アシストをマークしたものの、ラ・リーガでは出場13試合中スタメンは2度だけとコンスタントにチャンスが巡ってこなかったのである。

 そんなビジャレアル退団の裏側を、現地メディアが伝えている。マドリーの専門メディア『Defensa Central』は、「クボがビジャレアル退団を決意した日」と銘打ち、ヘタフェに移籍する直前の内幕を報じた。
 
 記事によれば、久保と保有権を持つマドリーが退団への想いを明確にしたのは、エメリが放った"ある一言"がキッカケだったという。

「結局のところ、ウナイ・エメリの空虚な話はクボを疲弊させた。自らの願いでクボを呼び寄せたバスク生まれの指揮官だったが、若き日本人の才能に全く賭けることはなかった。技術よりも、より戦えるタイプのプレーヤーを重宝した。そして、クボもエメリの言葉に悩まされた。

 エメリは、誠実すぎる日本人とメディアの圧力にうんざりし、『彼はピッチ外でスターだが、ピッチ内でもそうでなければならない』という言葉を放った。クボのビジャレアルでの時間が終わったのは、まさにその瞬間だった」

 保有元のマドリーは、エメリがビジャレアルの生え抜きの若手を重宝していたこともあり、新天地を見つける方針を「本人とも確認」。即座に、これまでに幾度も選手契約をかわし、友好関係にあったヘタフェ移籍を実現させたという。

 エメリの采配が寄与したのは間違いないが、久保がビジャレアルでの競争に敗れたのも事実である。その"失敗"を糧に、日本の至宝はヘタフェで今後も活躍ができるだろうか――。

【動画】2点に絡む大活躍!ヘタフェ久保建英の圧巻デビュー戦はこちら

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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