「勝って完結させたい」川崎・中村憲剛が現役生活最終章へ決意。元日決戦に向けては「天皇杯はみんなの悲願」

2020年12月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

「思いっきり個人的な感情を入れるならば…」

天皇杯準決勝に途中出場した中村。決勝は国立で行なわれるため、等々力ラストマッチとなった。(C)SOCCER DIGEST

[天皇杯・準決勝]川崎2-0秋田/12月27日/等々力陸上競技場

 12月27日、天皇杯準決勝でJ1王者・川崎フロンターレは、J3王者・ブラウブリッツ秋田と対戦し、2-0で勝利。元日の決勝戦へコマを進めた。今季限りでの現役引退を表明している元日本代表の中村憲剛は途中出場し、"等々力ラストマッチ"に自ら花を添えた。

 田中碧の鮮やかなFKで1点を加えた直後だった。86分に背番号14が満を持してピッチへ。場内は大きな拍手に包まれた。この数分間で特別何か大きなプレーを残したわけではなかったが、中村は11人のうちの1人として追いすがる相手を制し、きっちりとゲームを締めてみせた。

 試合後、中村は大勢のサポーターの前でインタビューを受けると、「いまだに実感が湧かない」と一言。そのうえで「全部焼き付けておこうと思って、自分の目に。選手としてここに来ることはもうないので。だけどやっぱいつも通りだから、いつも通りの感じで試合に臨んだ。自分の個人的な感情というのは入れてはいけないゲームだと思っていたので。ただ思いっきり個人的な感情を入れるならば、もっと早く出たかった笑」とお茶目な一面も覗かせながら、率直な想いを明かした。
 
 そして、4年前は鹿島アントラーズに決勝で敗れるなど、いまだ掴んだことのない天皇杯のタイトル獲得に向けては、「本当元旦に新しい国立でみなさんと戦えることを嬉しく思う。天皇杯はクラブ、サポーターみんなの悲願。だけどあまり重く考えすぎずに自然体で自分たちらしいプレーを出来れば必ず勝ちが転がってくると思うので、みんなでまたいい準備をして臨みたい」と決意を誓った。

 本人も「勝って完結させたい」と、力強く意気込む現役生活最終章。川崎18年目、正真正銘のラストマッチを有終の美で飾ることができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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