「自分のなかではまだない」最速Vでも決まらない川崎のベストイレブン…選手の質の高さに指揮官も嬉しい悲鳴

2020年11月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

「いろんな意味で特別なシーズンだったと思います」

就任以来4年連続でタイトルを獲得している鬼木監督。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ29節]川崎5-0G大阪/11月25日(水)/等々力陸上競技場

 川崎フロンターレはガンバ大阪に5-0で勝利を収め、4試合を残してJ1史上最速となる優勝を決めた。

 試合後にオンライン上で会見を行なった鬼木達監督は、「優勝のかかったゲームで多くのサポーターが声援を送ってくださった。そうい方々に応えるだけのプレーを選手たちが見せてくれたと思います。スタートから終わりまで90分間、自分たちらしい戦いを見せてくれて、選手たちには感謝してますし、誇りに思っています」とこの日の勝利を称えた。

 指揮官の言葉通り、この日の試合は川崎"らしさ"が随所に見られた。

 22分のレアンドロ・ダミアンの得点から始まり、45分、49分、73分と続けて決めた家長昭博のハットトリック。さらに交代出場の齊藤学が決めた90分の得点と大量5得点は、今季川崎がこだわっていた「ゴールへの姿勢」が現われたものだろう。

 鬼木監督も「常にゴールを意識しなさいということは日頃から言っています。ゴールを目指さなかったらこのサッカーは怖くない。選手たちもそれを理解して、一人ひとりが怖がらずにボールを握ってゴールに向かってくれた」と目指すものが形になっていると語る。
 
 交代選手が得点を挙げ、勝利に貢献している点も今季の川崎"らしさ"の一つだ。

 先発メンバーも入れ替え、5人に増えた交代枠も上手く活用している背景には「どの選手の組み合わせが一番良いのか」を考えながら、試合ごとに、時間帯も含めて選考し、試合では、「いつ、どこで、パワーを使うのか」ということを意識しているという。

 さらに、「いろんなパワーの出し方があると思う。推進力なのか、握るのか、パワープレーとまではいかないですけど、そういう戦い方なのか、そこは本当に人の組み合わせなので、これがベストというのは自分のなかではまだ全然ないですね」とシーズンの最多勝点を75に更新し、最多勝利数を24に伸ばした今でも、今季の川崎のベストイレブンが決められないと明かした。

 そんな質の高い選手たちをうまく活かしながら掴んだ今季の優勝について鬼木監督は「日々の積み重ねだと思うし、いろんな意味で特別なシーズンだったと思います。こんな独走して優勝というのは今後なかなか難しいんだろうなと思いますが、自分たちの選手を信じて戦えば、決してできないことはないと思いました。また、一戦必勝と戦ってきて優勝したので、今度は記録にチャレンジすべきと考えています」と、残り4試合であと6点に迫ったシーズン最多得点記録の更新や、チーム初の二冠達成へさらなる闘志を燃やしている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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