「凄く残念ですが…」優勝の歓喜に沸く川崎で守護神チョン・ソンリョンが馳せる想い

2020年11月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

川崎は失点数でも歴代最高クラス

ガンバ大阪の前に立ちはだかったGKチョン・ソンリョン。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ29節]川崎5-0G大阪/11月25日(水)/等々力陸上競技場

 川崎フロンターレは大量5得点でガンバ大阪を退け、4試合を残してJ1史上最速となる優勝を決めた。

 この結果、川崎は24勝3分3敗で勝点を75とし、最多勝利数と最多勝点も更新。さらに残り4試合で79得点は、2006年に川崎が達成したシーズン最多得点の84点を上回る可能性も残している。

 2016年の加入以来最後尾から川崎を支えたGKチョン・ソンリョンは優勝を決めた試合後のオンライン会見で「フロンターレのサッカーは攻撃的なので、常にピンチが来ると準備をしてブレずにやっています」と守備にも抜かりがない。

 それを証明するかのように、5点をリードして迎えたアディショナルタイムにこの試合最大とも言えるピンチが訪れた。しかし、チョン・ソンリョンは縦パスに抜け出したパトリックと1対1となるが、左足一本で見事これを防ぎクリーンシートを達成した。

 守護神が「全員がハードワークして無失点で終わろうという気持ちもすごく強かったです」と語るように今年の川崎の強さはその攻撃力だけではない。
 
 失点数「25」も歴代2位タイ(1位は08年の大分で24失点、2位に25失点で昨季のC大阪と11年の仙台が並ぶ)の数字だ。

 それだけに自身3度目となるリーグタイトルでも喜びはひとしお。

「等々力で優勝が決められて本当にうれしいです。初優勝の時を思い出しました」「3度目の優勝というのは僕の中で本当に大きく、光栄なことです」と語った。

 さらに川崎にとっては今年は特別。クラブの顔とも言うべき中村憲剛がシーズン後の引退を発表している。

 クラブのバンディエラと優勝を分かち合えた喜びについては、「一緒にサッカーができて、優勝できて、本当に光栄だと思います。(引退は)凄く残念ですが、リーグ(優勝)もそうですが、天皇杯で最後に優勝カップを掲げられるように、気持ちをひとつにしていきたい」と語り、中村のラストダンスに向けてまだまだモチベーションは高い。

 J1リーグ1位を決めた川崎は12月27日に行なわれる天皇杯・準決勝に出場する。次なる目標はチーム初となる2冠だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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