天才リケルメが認め、英雄フォルランが推した! マンUが獲得した“ウルグアイの至宝”とは?

2020年10月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

スールシャールが獲得に本腰を入れた理由は?

ウルグアイの名門ペニャロールで研鑽を積んだペリストリ。その才能は南米サッカー界のレジェンドたちも認めている。 (C) Getty Images

 欧州移籍市場のデッドラインデー(10月5日=現地時間)に、文字通りの駆け込みで小さくない動きを見せたのが、「盟主再興」を掲げて久しいマンチェスター・ユナイテッドだ。

 前日に、トッテナム・ホットスパーとのリーグ戦で1-6というスコアで歴史的な惨敗を喫していたレッドデビルズは、ベンフィカやアトレティコ・マドリーへの移籍が囁かれたウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニをフリートランスファーで獲得。さらにブラジル代表DFアレックス・テレスもポルトから引き抜いた。

 即戦力の獲得に加えて世間を驚かせたのが、ティーンエージャーたちへの積極的な投資だ。

 セリエAのアタランタから18歳のFWアマド・ディアリオ・トラオレ(合流は来年1月から)を3000万ユーロ(約37億5000万円)と高額で獲得。さらにフランス2部ソショーから16歳の長身DFウィリー・カンブワラ、ウルグアイ1部のCAペニャロールに所属する18歳のMFファクンド・ペリストリも引き抜いたのである。

 この"先行投資"のなかでも注目を集めているのが、5年(1年の延長オプション付き)の大型契約を締結したペリストリだ。昨年8月にプロデビューしたばかりだが、南米屈指の名門ペニャロールで10番も背負った類まれなる技巧派を「ウルグアイの至宝」と呼ぶ声は小さくない。

 事実、今回の獲得にあたっては、こんな話がある。ペリストリに関する情報を欲したオレ・グンナー・スールシャール監督が、かつてのユナイテッドのチームメイトで、昨年12月から約8か月にわたってペニャロールで指揮を執っていたディエゴ・フォルランに情報を求め、そこで実力を確信して契約に及んだという。
 

 さらに元アルゼンチン代表MFのファン・ロマン・リケルメも、ペリストリに惚れ込む一人だ。現在ボカ・ジュニオルスの副会長を務める往年の名手は、母国紙『Ole』の取材で、こう答えている。

「言うまでもなく才能がある。まだ長い時間をプレーしてきたわけではないが、ボールを足下に置いた瞬間から本物だと感じさせている。それにピッチ上で生意気で、あれだけの勇気をもった選手はあまり多くないから、とても価値のある選手だと思う」

 南米サッカー界のレジェンドから太鼓判を押された本人は、初の欧州挑戦について、ユナイテッドの公式サイトで胸を高鳴らせている。

「これだけの歴史を持つクラブとの契約は夢のようだ。ペニャロールでは多くのことを学んだし、彼らには本当に感謝している。スールシャール監督の信頼を得ることは信じられないほど光栄だし、彼と一緒に仕事をすることは、僕の成長のためにも完璧だ。

 素晴らしい選手が多いし、毎日何かしらを吸収できる。それにマンチェスター・ユナイテッドは若い選手にもチャンスを与えるクラブだから、毎日努力を続けてチャンスを活かして、僕はイングランドで実力を証明するよ」

 その力強い言葉に、頼もしさすら感じさせるペリストリ。スールシャール監督は「時間はかかるだろう」と長期的な育成を視野に入れているが、"母国の英雄"にも認められたヤングスターはどこまで"化ける"だろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

次ページ【動画】リケルメら南米の伝説たちも認めた逸材MFペリストリのプレーシーンはこちら!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事