【C大阪】フォルランが代表引退を表明。「決断を下す時が来た」。

2015年03月12日 前田敏勝

「選手としての引退はまったく考えていない」。

会見では妻のパースさん(写真右)から花束を渡されたフォルラン。代表引退への想いを語った。

 12日、C大阪のディエゴ・フォルランが、大阪・舞洲のセレッソハウスで、ウルグアイ代表からの引退を表明した。
 
 フォルランはこれまでウルグアイ代表で通算112試合に出場(歴代1位)し、36得点(歴代2位)を記録。ワールドカップには3度出場し、2010年の南アフリカ・ワールドカップではMVPと得点王を獲得し、チームを3位に導いた。自身の公式サイト、"diegoforlan.com"を通じて全世界に配信された会見では、冒頭、12分以上に渡り、代表引退の経緯を語った。
 
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 「難しい決断だったが、今、この決断を下す時が来たと感じた。まさしく、ウルグアイ代表が新たな道を歩み始める時であり、代表チームにとっては今後も厳しい挑戦が続くが、これからも彼らは代表としてあるべき姿、結果を出してくれると信じている。今日からは、国民のひとりとして応援していきたい」
 
 フォルランは今年6月にチリで開催される南米選手権(コパ・アメリカ)や、同10月から行なわれる2018年のロシア・ワールドカップ南米予選に向けて、後進に道を譲ることを理由のひとつに挙げ、「家族みんなと相談して決断した」と、最終的には家族との話し合いのなかで結論を出したことを説明した。
 
 現在の心境について問われると「どちらとも言えないような、複雑な心境」と吐露しつつ、「代表選手に選ばれるのは、選手としてなによりの名誉。個人的にもいろいろなものを勝ち獲ることができた。またそれ以上に大切なのは、代表で知り合った数多くの方々と長い間、戦い続けることができたこと。本当に誇りに思っている」と述べ、代表のチームメイト、スタッフ、関係者、そして、ウルグアイ国民への感謝の言葉を口にした。
 
 今後については、「C大阪でプレーして、J1昇格に貢献する。そのためにも日々、ベストを尽くすことが目標。これから先の契約の話もあり、どうなるか分からない。自分で決められることでもない。チームにずっといるのか、他でプレーするか分からないが、選手としては1日でも長くプレーしたい」と意欲を示した。
 
 また、「今回あくまで代表引退を表明したまで。私は、いまだに楽しみながらサッカーを続けている。選手としての引退は正直まったく考えていない。1日でも多くプレーを続けたい」と述べ、48歳になる横浜FCの三浦知良について聞かれた際には、「カズの歳は凄すぎるが、『めちゃめちゃ』プレーしたい」と、日本語を織り交ぜながら、現役へのこだわりを話した。
 
取材・文:前田敏勝(フリーライター)
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