宮本ガンバが敵地で札幌を1-0撃破! 「263分間」ぶりのゴールを死守し、「9試合」ぶりの無失点で凱歌

2020年09月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

劣勢の後半、人海戦術で先手を取った宮本監督

1点を争う好ゲームはアウェーのG大阪に軍配が上がった。(C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ第17節]札幌 0-1 G大阪/9月19日/札幌厚別

 2か月ぶりのホーム白星を狙う北海道コンサドーレ札幌に対して、連敗中のガンバ大阪は13試合ぶりとなる攻撃的な4-4-2システムを選択し、札幌厚別に乗り込んだ。

 ゲームは序盤からインテンシティーの高い拮抗した展開。札幌が前線の基準点であるジェイにボールを集めれば、G大阪の三浦とキム・ヨングォンの両CBが容易くは自由を与えず、アウェーチームの素早いサイドアタックに対しては、ホームチームが迅速な帰陣で数的優位を作らせない。ともに守備への集中力がすこぶる高く、ミスの少ない引き締まった攻防戦が繰り広げられた。

 それでも、徐々にペースを握って好機を創出したのがG大阪だった。なかなかチャンスを掴めない札幌を尻目に、21分に小野瀬が、30分にはアデミウソンがフリーでシュートを放つ。33分にもカウンターから右サイドの小野瀬がクロスを送り、走り込んだ宇佐美がヘッドで合わせるもふたたび枠を捉えられず。直近2試合で無得点とフィニッシュ精度に問題を抱えるチームが、流れを掌握できない。
 
 すると後半開始から、中2日の札幌が中6日で休養十分のG大阪を運動量で凌駕していく。両サイドの菅とルーカスがより積極性を打ち出し、ボランチ田中を軸にグラウンダーのパスを多用して揺さぶりを掛ける。50分に菅が、52分に駒井がシュートチャンスを迎えると、ペトロヴィッチ監督は60分、A・ロペス、宮澤、ドウグラス・オリヴェイラと一気の3枚替えで畳みかけにかかった。

 ボール支配で劣勢に立たされ、カウンター志向を強めたG大阪はパトリックを投入して前線に厚みを加える。さらにアウェーチームは75分、ハムストリングを傷めた三浦に代えて昌子を入れ、遠藤と渡邉をピッチに送り込み、あくまで3ポイント奪取に邁進した。

 にわかに攻守が目まぐるしく変わるなか、均衡を破ったのはG大阪だ。78分、カウンターから藤春が左サイドをえぐり、中央へ折り返したところを渡邉が強烈ヘッダー。GK菅野にいったん防がれるが、こぼれ球にふたたび渡邉が呼応し、ダイレクトボレーでゴールに押し込んだ。チームにとって実に「263分間」ぶりとなる得点で先手を取った。

 怒涛の反攻に打って出る札幌。だががっちりとラインを引いたG大阪の人垣に効果的な攻めを構築できず、焦りばかりが先に立った。試合はこのままタイムアップを迎え、0-1の惜敗。札幌にとっては悔しい敗戦に終わった。

 かたや連敗を2で止めたG大阪は、9試合ぶりのクリーンシートも達成。粘り強い守備対応が光り、勝点3を積み上げた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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