【J1採点&寸評】湘南×浦和|浦和が力で湘南の挑戦をねじ伏せる

2015年03月07日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

敗れた湘南では遠藤、A・バイアら守備陣が存在感を示す。

【警告】湘南=なし 浦和=那須(20分)、森脇(34分)、宇賀神(60分)
【MAN OF THE MATCH】宇賀神友弥(浦和)

【試合内容】
 立ち上がりから湘南が縦に鋭い攻撃で挑みかかり、36分、森脇のファウルで得たPKを遠藤が決めて先制する。主導権を握れずに苦しむ浦和だったが、41分、宇賀神のFKを興梠が技ありの高いヘッドで押し込み同点とする。後半に入ると、試合勘の鈍りと寒さの影響からか湘南の足が止まり出す。
 そうなると個の力で勝るアウェーチームが、ジワジワと押し込み、75分、大きなサイドチェンジから宇賀神が豪快なショットを突き刺し逆転。77分にはサイドを突いた青木のクロスに那須が渾身のヘッドで合わせ3-1とした。湘南は山田、岡田ら交代選手がインパクトを残せなかった。

【J1 PHOTOハイライト】1stステージ・1節
 
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【チーム採点・寸評】

湘南 5.5
勝つチャンスはあった。しかしCF大槻をはじめ前線のパンチ力が感じられなかった。後半途中から、それまで元気のあった永木、三竿らにミスが目立ち、リズムを悪くした。
 
浦和 6
湘南の挑戦を個の力でねじ伏せた。終盤は持ち味の両サイドをダイナミックに活かした攻撃を展開して得点を重ねた。ただ新加入の石原、高木、武藤はまだ浦和のコンビネーションにあまりフィットしておらず課題に。そのなかでも、流れを変えた高木のアグレッシブさは収穫。
 
【湘南│採点・寸評】
GK
1 秋元陽太    5.5
技ありだったとはいえ宇賀神のショットを防いでいれば、流れは変わっていた。ビッグセーブが欲しかった。
 
DF
3 遠藤 航   
PKで先制点を奪う。終盤はシャドーの一角に入り、惜しいチャンスを作った。J1レベルでもストッパーの時にいかにチャンスに絡むかが課題。
 
4 アンドレ・バイア   
非常に効いていた。高さと1対1の守備がJ1でも十分通用することを証明。終盤、一か八かのロングキックが増えた。
 
17 三竿雄斗   
最初の決定機を作るなど、前半は豪快な攻め上がりで観客を魅了。しかし後半、ミスパスが目立った。
 
5 古林将太    5.5
再三アップダウンを繰り返し、鋭いアタックで脅威を与えた。ただ、ガツンと当たる大切な球際で負けていた。
 
2 菊地俊介 5.5
最終ラインの前のスペースをケアし、セカンドボールを拾う。黒子に徹していた感じであまり目立たなかった。
 
6 永木亮太 5.5
前半は相手のボランチに負けず球際でも強さを見せて起点になる。ところが後半、プレッシャーを受けるとことごとくキックをミスした。
 
10 菊池大介 5.5
カットインから何度かチャンスを作ったが、大事なところでのキック精度が低かった。ミドルを打っても良かったか。
 
23 高山 薫 5.5
新たな湘南スタイルにフィットし、強烈なハイプレッシャーで貢献。ただCFにボールが収まらなかったためか、彼らしい飛び出しは見られなかった。
 
7 大竹洋平 5.5
序盤はボールをためて、決定機にも顔を出すなど攻撃を牽引。課題である運動量が落ちたところで、プレー精度を欠いた。
 
FW
19 大槻周平 5
先制点につながるPKを獲得。ただ全体的には、前線で奮闘していたものの、ボールが収まり切らず、求められていた起点の役割をこなせず。
 
交代選手
FW
22  岡田翔平 4.5
ルーズボールの競り合いでほとんど負けて相手に譲ってしまった。いいところなく、終盤、ベンチに退く。
 
MF
山田直輝 5.5
様々なところに顔を出す動きは良かったが、バックパスが目立ち、むしろまだリズムが湘南より浦和に近い感じを受けた。
 
DF
15 キム・ジョンピル ―
投入後に遠藤をシャドーに上げるオプションを披露。粘り強く対応し、守備力の高さを見せた。
 
監督
曺 貴裁 5.5
前半は湘南らしさを存分に発揮できていた。しかし「切り札」の選手が機能しなかった。

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