「シーズンが終わるたびに『もう終わりだ』と」”ブンデス最年長”となる長谷部誠、新シーズンに臨む心境と引退後のビジョンを明かす

2020年09月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

新シーズン開幕を迎えるにあたり…

ブンデスリーガ最年長として新シーズンを迎える36歳の長谷部。 (C)Getty Images

 現地時間9月8日、ブンデスリーガのフランクフルトに所属する長谷部誠が、9月12日に行なわれるDFBポカール1回戦を控えた記者会見に出席した。その様子がフランクフルトの公式HPで公開されている。

 36歳の長谷部は、2020-21シーズンを最年長プレーヤーとして迎えることになる。その皮切りとなる公式戦を前に、長くキャリアを続けるコツは何かと問われたベテランはこのように述べた。

「メンタリティーがとても大事だと思う。常にハングリーでいなければならないし、そうならなくなったら、プレーをやめればいい。もちろん体力も必要。僕は100%サッカーに集中して、睡眠や食事、休憩の時間を調整している。日本食はバランスが良くてヘルシーなので、それはメリットかもしれない。家では夜に湯舟に浸かってリラックスしたり、定期的なストレッチを。どれも秘策というわけではない(笑)。

 ただ、常にプレーしたいと思っていても、正直に言うと年を取ったことは感じている。リカバリーに時間が必要になった。チーム内での競争が激しいので、出場試合は少なくなっている。だからこそ、ほかの皆と同じように自分自身を証明しなければならない」

 さらには、現役を引退した後のことについて問われると、「これが僕の最後のシーズンになるかもしれないが、そうである必要はない」と前置きしたうえで、今後のビジョンを明かした。

「あくまでプロサッカー選手としてのキャリアに集中しているが、現役後の下準備をしているところともいえる。去年の7月からこのクラブのブランドアンバサダーを務めているし、うまくいけば10月からはオンラインでコーチングライセンスの勉強を始めたいと思っている」

 そして、カップ戦の対戦チームである1860ミュンヘンとの対戦に向けて気を引き締めつつ、最年長プレーヤーとしての役割、そして重みも噛み締めているようだ。

「(最年長であることは)とても誇りに思っている。10年以上もこのレベルの高い場所でプレーできるとは思ってもみなかった。正直、シーズンが終わるたびに『もう終わりだ』と思っていた。でも、チームはとてもいい雰囲気だし、街もとても居心地がいい。ここは僕にとって第二の故郷だ」

 会見では時折ジョークも交え、「ヴォルフスブルクに来たときは2年半で帰ると思っていた」と語った元日本代表主将は、ブンデスで通算14シーズン目を迎える。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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