【Jユース選抜vs高校選抜】和田昌士(横浜ユース)|無念の結果も前線で存在感

2015年03月01日 橋本啓(サッカーダイジェスト)

攻撃にリズムを加え、精度の高い直接FKも披露。

後半から反撃の切り札として投入された和田は、随所に持ち味を披露した。(C) SOCCER DIGEST

 「FUJI XEROX SUPER CUP 2015」の前座試合として行なわれた「NEXT GENERATION MATCH」は、高校選抜がJユース選抜に2-1で勝利した。
 
 ここでは、後半から出場した期待の逸材・FW和田昌士のレポートをお届けする。
 
FUJI XEROX SUPER CUP 2015  NEXT GENERATION MATCH
日本高校サッカー選抜 2-1 U-18 Jリーグ選抜  
2月28日(土)/10:20/日産スタジアム
 
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 Jリーグ選抜は2点ビハインドの後半に反撃を試みたが、終了間際に1点を返すのがやっとだった。後半開始からピッチに立った横浜ユースのFW和田昌士は、「勝利にこだわっていたので、負けたのは素直に悔しい」と、肩を落とした。
 
 今季、17歳ながら2種登録された期待の逸材は、2月21日に行なわれたプレシーズンマッチ(PSM)・松本戦でトップデビュー。「自分のプレーを出せた」と自信を携え、この日も随所に持ち味を見せつけた。
 
 「攻撃が少し単調だったので、アクセントを加えようとプレーした」と言うように、1トップに入った和田は得意のドリブルやパスでリズムを生み出すとともに、前線でボールを上手く収め、同じく後半開始から出場したFW伊藤達哉の突破力を活かした。
 
 決定機には絡めなかったが、終了間際に得たFKの場面では精度の高いキックも披露。「少しコースが甘かった。もう少しスピードのあるシュートで隅を狙うイメージだったんですけど……。もっと練習しなくちゃダメですね」と、悔しさを露にした。
 
 現在は、トップチームの練習に参加。2得点を奪った宮崎キャンプでの練習試合(甲府戦)、存在感を見せたPSM・松本戦と、地道にアピールを続けており、本人は開幕戦での先発入りを目標に掲げながら、その先も見据えている。
 
 「ドリブルやパスで変化を加えられるところは伸ばし、周囲との連係はもっと改善しないといけない。試合ごとのムラをなくして、監督に『使ってみたい』と思ってもらえるように頑張るだけです」
 
 「大きな刺激を受けた」と言う昨年9月のマンチェスター・Cへの短期留学を経て、日々の練習に取り組む意識は変わり、「もっと上を目指したい」との欲も芽生えた。「もちろん、ユース所属なのでユースのことを疎かにするつもりはありません。でも、よりレベルの高い環境に身を置けば今後の成長にもつながる。チャンスを掴んでトップの試合にできるだけ多く出場したい」
 
 いよいよ開幕する15年シーズンに向け、横浜に現われた新星は虎視眈々とチャンスを窺っている。
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
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