【横浜】「自分から代えてほしいと…」遠藤渓太の負傷時の状況は? 国内ラストマッチが海外挑戦への教訓に

2020年07月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

負傷を前向きに捉える「受け止めてやっていきたい」

前半早々に無念の負傷交代となった遠藤。交代時の状況を明かした。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ7節]札幌3-1横浜/7月26日/札幌ドーム

 横浜F・マリノスの若きサイドアタッカーが国内ラストマッチで前半早々に無念の負傷交代となった。

 横浜は7月25日、MF遠藤渓太がブンデスリーガ1部のウニオン・ベルリンへ期限付きで移籍することを発表。期間は2021年6月30日までの1年間で、買取りオプション付きの契約であるとされている。

 さらなる成長を求めて海を渡る東京五輪世代の22歳は、移籍前最後の国内リーグ、J1・第7節アウェー札幌戦に先発出場。3トップの左に配置されると、開始わずか1分にさっそく決定機を演出した。

 持ち味のキレのあるドリブルでペナルティエリア左に進入し、相手DFを引き付けて中央に折り返す。ゴール前に走り込んでいたエジガル・ジュニオのシュートはGKの正面に飛び得点には至らなかったが、遠藤は立ち上がりからさっそく輝きを放った。

 しかし、1-1で迎えた17分にMF大津祐樹と交代。腰を押さえ、左足を引きずるような素振りを見せながら、ベンチには戻らずそのままドレッシングルームに引き上げていった。

 試合後、アンジェ・ポステコグルー監督は「ただ怪我をしただけです、それだけ」と多くは語らなかったが、本人に訪ねると交代時の状況を明かしてくれた。
 
「一番最初のプレーで筋肉的に左太もも裏を痛めたかなと感じていました。そのまま10分くらいプレーしましたが、違和感を感じつつ残りの90分間プレーしてもチームに迷惑がかかだけだと思った。自分にとってはもちろん、最後のゲームだという認識はありましたが、そこでチームの力になれないなら出ても仕方がない。自分から代えてほしいと言いました」

 スクール時代から、ジュニアユース、ユースと16年間在籍した横浜でのラストマッチ。遠藤も最後に何か結果を残し、長年お世話になったクラブへ恩返しをしたかったはずだが、無念の途中交代でチームも1-3と逆転負けを喫した。

「そんなに大事に至るような怪我ではないと思っています。一応検査をしなければ分からないことですが、自分がなにか準備を怠ったわけではないので、こればかりはしょうがないと思います」

 大きな怪我ではないことを強調した遠藤は最後に、「こういうことが向こうに行ったらあるのかなと思いつつ、受け止めてやっていきたい」と話し、前向きに捉えている。

 現地メディアも期待を寄せるなか、"横浜の星"は来年の東京五輪に向け、新天地でどのような成長を遂げるのか。日本以上に要求されるであろうフィジカルコンタクトにも臆することなく、サイドを疾走する姿を見せてほしい。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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