「アグエロよりも…」A・マドリーの超逸材FWの“ルーキーイヤー”は失敗だったのか――地元紙の分析は?

2020年07月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

159億円で加わるも…

批判も浴びて苦しい時を過ごしたJ・フェリックスの1年目を地元紙が改めて分析した。 (C) Getty Images

 現地時間7月19日、スペイン1部のラ・リーガは2019-20シーズンを終了した。

 レアル・マドリーが怒涛の10連勝で3シーズンぶりに戴冠を果たした今シーズンは、久保建英(R・マドリー→マジョルカ)やアンス・ファティ(バルセロナ)など多くの若手の台頭が目立った1年でもあった。そうしたなかで、批判を浴びたヤングスターもいる。アトレティコ・マドリーのポルトガル代表FWジョアン・フェリックスだ。

 昨夏にベンフィカから移籍金1億2700万ユーロ(約159億円)でやってきた20歳は、同時期にバルセロナに加入したアントワーヌ・グリエーズマンの後釜として、エース級の活躍を期待された。

 しかし、慣れない土地での活躍を求められたJ・フェリックスは、怪我で戦列を離れることも多く、公式戦では35試合に出場して8ゴール・3アシストを記録するにとどまった。期待外れに終わった超逸材には、「重要なプレーヤーではなかった」とこき下ろす地元メディアも少なくない。
 
 一方で、J・フェリックスの"ルーキーイヤー"を上出来と見るメディアもある。地元紙『Marca』は、かつてアトレティコに在籍したアルゼンチン代表FWセルヒオ・アグエロの移籍1年目の記録と比較し、「フェリックスの方が優れている」と紹介した。

「フェリックスはオサスナやビジャレアルと戦った時のように素晴らしいパフォーマンスを見せることもあった。そして彼はアグエロが残した数字よりも優れたものを残しているのは事実だ。後のアルゼンチン代表エースは、フェリックスと同様に10代でアトレティコへ加わったが、1年目となった2006-07シーズンは6ゴールだけだった」

 さらに「特筆すべきはフェリックスがアグエロよりも12試合も速い26試合で6ゴールに達していた点だ」とも綴った『Marca』は、こうも分析している。

「フェリックスのデビューシーズンが良くないものであったことは間違いない。ファンも、クラブも、もっと期待をしていた。だが、彼の長期プロジェクトはまだ始まったばかりにすぎず、アトレティコは将来的にフェリックスが頂点に立つことを確信している」

 果たして、J・フェリックスは来シーズンこそ、自らの真価を発揮できるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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