香川と岡崎の“シンジ対決”実現! 1部昇格を懸けた白熱ダービーはウエスカがラストプレーで劇的勝利

2020年06月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

香川と岡崎は共に決定機に絡むも…

注目の一戦で、香川と岡崎は共に決定機に絡む活躍を見せた。 (C)Mutsu FOTOGRAFIA

 現地時間6月29日、スペイン2部の第36節で、2位のサラゴサが4位のウエスカをホームに迎えた「アラゴン・ダービー」が開催された。

 昨年12月の21節以来となる"シンジ対決"の行方も注目を集めた一戦で、サラゴサの香川真司とウエスカの岡崎慎司は共に先発出場。前者は4-4-2の左サイドで、後者は4-4-2の最前線で起用された。

 その結果が、来シーズンの1部昇格争いにも大きく影響を与える対戦で、先に決定機を作ったのは、ウエスカだ。7分にエリア内で粘った岡崎が2本も連続してシュートを放ったが、いずれも相手DFにブロックされてゴールには至らない。

 かたやサラゴサは相手の勢いに押されて後手に回るシーンが散見。香川とグティエレスの両サイドを起点としたカウンターを狙ったが、それもウエスタ守備陣の素早いチェックに潰され、鋭さは鳴りを潜めた。

 攻勢を強めるウエスカにあって目立ったのは岡崎だ。25分と29分には味方のクロスに飛び込んであわやゴールという惜しいシーンに絡んで、抜群の存在感を示した。

 何とか反撃に転じたいサラゴサは、前半終了間際にあの男がビッグチャンスを迎える。44分、敵エリア内でボールを受けた香川が鋭いシュートを放ったが、渾身のショットはゴール左隅へと外れてしまった。

 互いに決め手を欠き、スコアレスで迎えた後半は前半とは打って変わって、ホームチームがペースを掴む。そのなかで、後半開始と同時に2トップの一角にポジションを移した香川は、自陣に下がってビルドアップに絡む献身的な働きを披露。58分には絶妙なスルーパスで、62分にはヒールパスから、味方FWスアレスの決定機を演出した。

 後半も互いに決めきれずに試合は進行。そのなかで72分には香川がプアドと、岡崎はC・ゴンザレスと交代となり、同じタイミングでベンチへと下がった。

 終盤戦も高い集中力を保ち続け、互いに攻め合った両軍だったが、決定機でシュート精度をことごとく欠いて、ゴールだけが奪えない。

 だが、スコアレスのまま迎えた終盤にようやく均衡が破れる。後半アディショナルタイム4分、カウンターから敵ゴール前へと攻め入ったウエスカが、最後は混戦ガランがねじ込んだ。

 結局、ラストプレーでの値千金弾が決まって試合は終了。土壇場で競り勝ったウエスカは3位に浮上。自動昇格圏内の2位サラゴサに3ポイント差に迫った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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