豪快かつ華麗な一撃。期待の新戦力が山形に勝利をもたらす

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェスト編集部

2020年06月27日

山形がホーム開幕戦で今季初勝利

豪快なミドルで先制弾。山形の渡邊(右)のシュート技術が光ったシーンだ。写真:田中研治

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[2020年6月27日 J2リーグ第2節 山形1-0栃木 NDスタジアム]

 普段の入場とは違い、それぞれのロッカールームからピッチに入ってきた両チームの一戦で試合開始直後から積極的に仕掛ける姿勢が見えたのは、アウェーの栃木だった。

 いきなり瀬川のCKでチャンスを掴みそうになった栃木は、FWのエスクデロ、矢野を起点に攻め込もうとしていた。しかし、ペースを握るまでには至らない。むしろ、9分には山形の渡邊のスルーパスから大槻に決定的なシュートを打たれた。これはポストに当たって難を逃れたものの、完全に崩されたシーンだった。

 10分以降は膠着状態が続く。3-4-2-1システムで戦う山形、4-4-2システムで挑んだ栃木はいずれもつなぐ意識を大事にしつつ、主導権を手繰り寄せようとしていた。

 そんななか先制点が生まれたのは18分。山田の仕掛けからこぼれたボールを、冷静な胸トラップで収めた渡邊が、エリア内手前から豪快に右足を振り抜いてゴールに突き刺した。

 ホームで先制した山形はその後、スピーディなボール回しでポゼッションを高めて中村のシュートなどで2点目を狙った。前半で印象的だったのは渡邊のプレー。確かな足技でボールをキープし、タイミングよく味方に捌くセンスが光った。だが、追加点は奪えず、前半は1-0で終了した。
 
 巻き返したい栃木だが、なかなかプレスがハマらない。プレッシングでボールを奪う「ストーミング」なる戦術が機能しているとは言い難く、山形にボールを握られ、自陣に引いて守るシーンが目立った。

 1点を追う焦りからかボール回しに安定感が見られない栃木と対照的に、山形は落ち着いたパスワークでチャンスを窺っていた。セットプレーでゴール前にボールを蹴り込まれる場面はあっても決定機を与えないホームチームが後半に入っても優位に試合を進めていた。

 後半のクーリングブレイク(飲水タイム)後、68分以降も試合の流れは大きく変わらない。山形が一方的に攻め込んでいるわけでも、FWの韓とMFの森らを投入した栃木がチャンスを掴みそうになっているわけでもなかった。試合をコントロールしているのはどちらかと言えば山形で、ボール回しの質では栃木を明らかに上回っていた。

 いくつもセットプレーを獲得しながら敵ゴール前で怖さをほとんど出せなかった栃木に対し、持ち前の守備をベースに手堅い試合運びを見せた山形。スコアこそ1-0だったが、山形は戦略的に差を見せつけた印象もあった。

構成●サッカーダイジェスト編集部
 
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