「日本人は最初の砦となる」冨安健洋がC・ロナウド封じのキーマン? 伊紙がボローニャの新戦術を分析

2020年06月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

ユーベとの大一番に向けた新戦術とは?

ボローニャで瞬く間に成長を遂げた冨安が、ユーベとの大一番で注目を集めている。 (C) Getty Images

 大一番を前にサムライ戦士への期待が高まっている。

 現地時間6月22日に開催されるセリエAの再開戦(第27節)で、10位のボローニャは、ホームでユベントスを迎え撃つ。来シーズンのヨーロッパリーグ出場圏内の6位ナポリとはわずか5ポイント差と大健闘を見せているチームにとって、1ポイントでも積み重ねたい一戦だ。

 とはいえ、相手は前人未到の9連覇に向けて首位に立つ絶対王者だけに、苦戦は必至。現地メディアの下馬評でも、当然ながらボローニャの劣勢が大半を占めている。

 それだけに、クリスチアーノ・ロナウドやパウロ・ディバラといったスター揃いのユーベ攻撃陣をいかに封じるかがボローニャの鍵と見られている。そのなかでキーマンに挙げられているのが、日本代表DFの冨安健洋だ。
 
 ユーベ戦に向けた特集を組んだイタリア紙『Corriere dello Sport』は、今シーズンのボローニャが、セリエAの26試合で42失点と守備に課題を残していることに触れ、「チームスタッフはロナウドというハリケーンをいかに止めるかを考えている」とシニシャ・ミハイロビッチ監督のチームが試案しているという具体的な策を綴っている。

「いかにして『ロナウド・ハリケーン」を食い止めるか、守備の問題を改善させるか。その課題を解くカギは、プレスを強化し、3人によるマークで最も手ごわい相手を檻のように囲む戦術にある。この戦法は古典的な考え方ではあるが、それを研究し続けているミハイロビッチは、よりダイナミックで現代的な形で実行に移すことを望んでおり、攻撃面も両立させるつもりだ」

 同紙は、ボローニャが相手エースを封じる「檻戦法」を施行するために、欠かせないメンバーとして、冨安を紹介した。

「ユベントスの波状攻撃に対して、三重の壁を築く必要がある。そのため、日本人のトミヤスは最初の砦になる。次はダニーロで、そのカバーはメデルが務める。ロナウドというサイクロンを食い止めるために、この先の練習で、彼らの戦術理解と連携を深める必要性がある。ユーベ戦はボローニャにとっておそらく不快なゲームになるが、守備さえ崩壊しなければ、勝機は見出せるはずだ」

 冨安がC・ロナウドとマッチアップする場面もあるだろう。1年目のセリエAで台頭した21歳の若武者は、スーパースターを封じ込めることができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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