史上初のW杯制覇の裏で――
1978年のW杯は、オランダとの名勝負を制した地元アルゼンチンが初優勝を飾った。 (C) Getty Images
名手による衝撃の告白だ。
現地時間6月5日、元オランダ代表FWのヨニー・レップは、自身が参戦してファイナルまで勝ち進んだ1978年のアルゼンチン・ワールドカップでの八百長疑惑を口にした。
70年代から80年代にかけて母国の名門アヤックスやフランスのサンテティエンヌで活躍したレップ。名将リヌス・ミケルスが率いたオランダ代表では、「トータル・フットボール」の一翼を担い、長髪をなびかせたプレースタイルと歯に衣着せぬ物言いで、「オランイェのジョージ・ベスト」とも呼ばれた。
そんな往年の名手が告白したのは、マリオ・ケンペスを擁したアルゼンチン代表が制覇したワールドカップの舞台裏だ。曰く、王者となった開催国が2次リーグを突破できたのは、相手チームに賄賂を渡していたからだというのだ。
当時のワールドカップは出場チーム数が16か国のみで、4か国ずつの4グループに分けられた1次グループを突破した上位2チーム(計8チーム)が2グループに分けられた2次リーグで対戦。その1位同士がファイナルに進むレギュレーションになっていた。
問題の2次グループでアルゼンチンは、最終節の時点で宿敵ブラジルの後塵を拝しており、決勝進出には4ゴール以上での勝利が必須条件となっていた。
しかし、窮地に追い込まれたアルビセレステ(アルゼンチン代表の愛称)は、難敵ペルーに6-0と完勝。見事にオレンジ軍団の待つファイナルに駒を進め、3-1で勝利して史上初となる世界制覇を成し遂げたのだった。
現地時間6月5日、元オランダ代表FWのヨニー・レップは、自身が参戦してファイナルまで勝ち進んだ1978年のアルゼンチン・ワールドカップでの八百長疑惑を口にした。
70年代から80年代にかけて母国の名門アヤックスやフランスのサンテティエンヌで活躍したレップ。名将リヌス・ミケルスが率いたオランダ代表では、「トータル・フットボール」の一翼を担い、長髪をなびかせたプレースタイルと歯に衣着せぬ物言いで、「オランイェのジョージ・ベスト」とも呼ばれた。
そんな往年の名手が告白したのは、マリオ・ケンペスを擁したアルゼンチン代表が制覇したワールドカップの舞台裏だ。曰く、王者となった開催国が2次リーグを突破できたのは、相手チームに賄賂を渡していたからだというのだ。
当時のワールドカップは出場チーム数が16か国のみで、4か国ずつの4グループに分けられた1次グループを突破した上位2チーム(計8チーム)が2グループに分けられた2次リーグで対戦。その1位同士がファイナルに進むレギュレーションになっていた。
問題の2次グループでアルゼンチンは、最終節の時点で宿敵ブラジルの後塵を拝しており、決勝進出には4ゴール以上での勝利が必須条件となっていた。
しかし、窮地に追い込まれたアルビセレステ(アルゼンチン代表の愛称)は、難敵ペルーに6-0と完勝。見事にオレンジ軍団の待つファイナルに駒を進め、3-1で勝利して史上初となる世界制覇を成し遂げたのだった。
レップは、その最終節でペルーが賄賂を受け取っていたというのだ。アルゼンチン・メディア『Telam』のインタビューで、次のように証言している。
「アルゼンチンは決勝に行くのに4点も必要だった。それなのに2点も多く与えたんだ。あれは私たちチーム内での考えではペルーが賄賂を受け取っていたということで共通していた。あの空気感では誰もがそう思うはずだ」
さらに68歳となったレジェンドは、当時のアルゼンチンがホルヘ・ラファエル・ヴィデラの独裁政権の統治下にあり、そうした政治情勢が大会に影響を及ぼしたことも口にした。
「私たちはサッカーへの情熱があったから、国内の反対もあったが、大会参加を決めた。ただ、試合と練習以外にはホテルの外にも出られなかった。あの独裁政権が国民を落ち着かせるためにアルゼンチンを勝たせようと働きかけていたのは間違いないと思う。でなければ、あの状況下で、6-0で勝つなんて不可能だ」
はたして、オランダの雄による赤裸々な告白は真実なのか。その答えは闇の中だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
「アルゼンチンは決勝に行くのに4点も必要だった。それなのに2点も多く与えたんだ。あれは私たちチーム内での考えではペルーが賄賂を受け取っていたということで共通していた。あの空気感では誰もがそう思うはずだ」
さらに68歳となったレジェンドは、当時のアルゼンチンがホルヘ・ラファエル・ヴィデラの独裁政権の統治下にあり、そうした政治情勢が大会に影響を及ぼしたことも口にした。
「私たちはサッカーへの情熱があったから、国内の反対もあったが、大会参加を決めた。ただ、試合と練習以外にはホテルの外にも出られなかった。あの独裁政権が国民を落ち着かせるためにアルゼンチンを勝たせようと働きかけていたのは間違いないと思う。でなければ、あの状況下で、6-0で勝つなんて不可能だ」
はたして、オランダの雄による赤裸々な告白は真実なのか。その答えは闇の中だ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部