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「厄介者」イカルディを高額売却&セリエA復帰阻止! インテル強化部門は素晴らしい仕事ぶりだ

カテゴリ:移籍情報

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2020年06月03日

移籍金はコロナ禍で下がったが十分な額だ。

妻ワンダ・ナラがこうるさいイカルディ。パリSGへの完全移籍が決まった。(C)Getty Images

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 マウロ・イカルディのディールは、実に興味深いものだった。現地時間5月31日に正式発表されたのが、このアルゼンチン代表FWのインテルからパリSGへの完全移籍だ。
 
『スカイ・イタリア』など現地メディアによれば、移籍金は5000万ユーロ+ボーナス700万ユーロ。さらに、パリSGが1年以内にイタリアのクラブにイカルディを転売すれば、さらに1500万ユーロが上乗せされる契約だという。昨夏に獲得に興味を示したユベントス、ミラン、ナポリ、ローマなどが、今夏に動けないようにするためだ。
 
 昨夏にイカルディがインテルからパリSGにレンタル放出された際は、7000万ユーロの買取り条項が付いていた。しかしコロナ禍を受けてサッカー界全体の移籍金相場が下落し、両クラブが再交渉。上記のような金額で合意したという。それでもこれは、インテルの売却益では史上2位の高額だ。
 
【インテルの歴代売却益ベスト5】
1位:ズラタン・イブラヒモビッチ(6950万ユーロ/→バルセロナ/2009年)
2位:マウロ・イカルディ(5000万ユーロ+ボーナス700万ユーロ/→パリSG/2020年)
3位:ロナウド(4500万ユーロ/→R・マドリー/2002年)
4位:マテオ・コバチッチ(3800万ユーロ/→R・マドリー/2015年)
5位:マリオ・バロテッリ(2950万ユーロ/→マンチェスター・C/2010年)
 
 イカルディは2013年夏にサンプドリアからインテルに加入して瞬く間にエースに成長。12-13シーズンから18-19シーズンのセリエAで記録した計121ゴールは、ゴンサロ・イグアイン(117ゴール)やチーロ・インモービレ(99ゴール)を超えるリーグ1位という稀代の点取り屋だ。
 
 しかし、16年に出版した自伝で一部インテル・ファンを批判して物議を醸し、さらに代理人も務める妻ワンダ・ナラもテレビやSNSでチームや契約に関する余計なことを何度も吹聴。こうした騒動が続いて契約延長交渉も難航し、19年2月にはキャプテンマークを剥奪され、約1か月に渡ってチームから外された。
 
 そして昨夏は、いわゆるトラブルメーカーを嫌うアントニオ・コンテ新監督から戦力外を食らってチームから外され、イカルディ側が提訴する構えも見せるほど関係が悪化。紆余曲折の末、メルカート最終日にパリSGへのレンタル移籍が決まったのだった。
 
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