「インテルにも売り込んだ…」“誰も欲しがらなかった”若きカカ。ミランが獲得を決めた意外な方法とは?

2020年04月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

代理人が明かしたミラン行きの舞台裏

21歳でミランへ加入したカカ。その移籍の舞台裏が明かされた。 (C) Albert LINGRIA

 移籍の成立には、様々な理由が存在する。金銭、コネクション、双方のクラブ事情……。それこそ枚挙に暇がない。元ブラジル代表MFカカがサンパウロからミランに移籍する際には、意外なものが決め手となったようだ。

 カカが初めて欧州に活躍の場を求めたのは、2003年の8月だ。前年の夏に日韓で行なわれたワールドカップを機に台頭していった21歳のブラジリアンは、さらなる飛躍をするための世界進出を模索。そのなかでガエターノ・パリオーロ代理人を介して、イタリアに売り込みをかけたという。

 ミランの専門メディア『MilanNews』のインタビューで、パリオーロ代理人は、当時をこう回想している。

「私はある時、インテルにカカを売り込んだ。だが、当時の指揮官だったエクトル・クーペルは、ボックス型の4-4-2システムにおける彼の起用法を見出せなかったんだ。他には、どのクラブもカカに関心を示していなかった。本当だよ」
 

 それでも欧州行きを望むカカの気持ちを汲み、イタリアでの売り込みを続けたパリオーロは、ついにミランとの交渉に至ったという。

「私の友人で、当時はカターニアのディレクターだったアンジェロッツィを介して、ガッリアーニ(当時のミランCEO)と会えた。私は彼に『チームにリバウドとルイ・コスタがいることは知っている。けど、カカは逃してはいけないと思う』と言った。

 そうしたら、最終的にミランは、弁護士でもあったレオナルド・カンタメッサの占星術でカカを占って、『契約しなければならない』となったからサインしたよ。カンタメッサいわく『幸運の星の下で輝けるスター』だったそうだよ」

 占いの後押しもあってミランと880万ユーロ(約8億4000万円)で契約を結んだカカは瞬く間に成長。スクデットとチャンピオンズ・リーグ制覇をそれぞれ1度ずつもたらし、個人としても07年にバロンドールを手にするなど、00年代のカルチョにおけるアイコンの一人となった。

 カンタメッサの星占いは、見事なまでに的中したのである。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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