「強度、集中度はまだまだ低い」なでしこ高倉監督、イングランドに惜敗も攻撃のパワー不足を痛感

2020年03月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

前半はイングランドを相手に主導権を握る時間帯も

イングランド戦では終盤までスコアレスの展開に持ち込んだ日本だったが、エースのホワイトに決勝点を奪われてしまった。(C) Getty Images

 アメリカ遠征中のなでしこジャパンは現地3月8日、国際大会のシー・ビリーブス・カップ第2戦で、イングランドと対戦し、0-1で敗れた。日本は2連敗となった。

 守護神の山下杏也加や主将の熊谷紗希らをベンチスタートとし、スペイン戦から6人を入れ替えて臨んだ日本。やや抑え気味のイングランドに対し、日本は初戦よりもボールを支配する展開で主導権を握った。

 しかしスコアレスで迎えた後半、ペースを上げてきたイングランドに押し込まれた日本は、徐々に守勢に回る展開に。そして84分、最終ラインでのパス回しを奪われると、最後はイングランドのエース、エレン・ホワイトに押し込まれ失点。スペイン戦に続き、同じようなミスから先制を許した日本は、このまま0-1で押し切られた。

 試合後、なでしこジャパンの高倉麻子監督は、「お互いの特徴は出た試合だったが、ゴール前でのパワーが足りなかった。ボールを拾われた後の速攻に脅威を感じる流れが多かった」と振り返った。

 初戦のスペイン戦では、岩渕真奈のスーパーゴールこそ生まれたものの、狙いとするビルドアップがままならなかった。対して、イングランド戦では立ち上がりから前線からの守備が機能。攻撃面でも幾度かのチャンスをつくり出したことに関しては「最初は、(相手の)背後を突くというところで、勢いを持ってゲームができた」と評価した指揮官だが、「どこかでスイッチを入れていくことが、なかなかできないなかで圧力を受けてしまった」と、アタッキングサードでフィニッシュに持って行く迫力に欠けていたことを認め、徐々にイングランドの反撃を受けてしまったとした。

 11日の最終戦は世界ランキング1位のアメリカ戦。高倉監督は「自分たちは自分たちの武器で戦うしかない。いろんな意味での強度であったり、集中度ははまだまだ低いなと思うし、自分たちのやれることを整理して挑みたい」と意気込みを語った。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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