お粗末すぎる大スターの失態…ロナウジーニョに偽造パスポートを手渡した“黒幕”はいったい誰なのか?

2020年03月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

なぜ偽造パスポートを持つ必要があったのか?

引退後は慈善活動など現役時代の名声を活かして働いてきたロナウジーニョだっただけに、今回の騒動は彼のキャリアに小さくない影響を及ぼしそうだ。 (C) Getty Images

 かつてサッカー界で一世を風靡した"大スター"が、衝撃の事件を起こした。

 現地時間3月4日、元ブラジル代表ロナウジーニョと兄のアシスがパラグアイで、偽造パスポートで入国したとして警察に拘留されたのだ。

 アメリカ最大のスポーツネットワーク『ESPN』によれば、ロナウジーニョと自身の代理人を務める兄アシスは、パラグアイの首都アスンシオンで開催される予定となっていた慈善事業イベントに参加するためにブラジルを出国。しかし、現地のホテルで、国籍の欄に「パラグアイ」と記された偽物のパスポートを提示して問題が発覚。あえなく逮捕された。

 そもそも、なぜロナウジーニョは"偽造パスポート"を持つ必要があったのか?

 ブラジル・メディア『Globo』によれば、2015年に国内の自然保護区域に違法な建築物を建てたことで、日本円で罰金2億3000万円の支払いを命じられたにもかかわらず、それを拒否したため、国外逃亡の恐れを抱いた警察当局からパスポートを没収されていたのだ。
 
 偽のIDを見抜けずに、まんまと出国されてしまったブラジルとパラグアイの現地イミグレーションを含めて、なんともお粗末な話だ。

 では、ロナウジーニョに偽造パスポートを手渡したのは誰なのか? 

『Globo』によれば、パラグアイの検察はパスポートを用意した人物として、すでに逮捕されているブラジル人実業家のウィルモンデス・ソウザ・リラ、パラグアイ人女性のマリア・イザベル・ガジョソとエスペランサ・アポロニア・カバジェロを非難している。

 その中で主犯格とされているのが、45歳のブラジル人実業家のソウザ・リラだ。彼は3つの会社を所有していると登録されているものの、営業実績が乏しく、「謎の多いビジネスマン」(Globo)とされており、ロナウジーニョとアシスにパスポートを手渡した張本人として追及されている。

 ちなみに、この一件に関して、ロナウジーニョ側は過ちを認め、捜査に協力的な態度を見せており、早くても現地6日には釈放される予定となっている。

 とはいえ、変幻自在のドリブルを武器にブラジルを02年の日韓ワールドカップ制覇に導き、04年と05年にはFIFA最優秀選手にも輝くなど、華々しい成功を収めた現役時代を思えば、この現状には寂しさを覚えずにはいられない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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