プレミアリーグが試合前の“握手”を全面禁止。リバプールなど各クラブもウイルス対策に追われる

2020年03月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

ウェストハムは握手の代わりに「グータッチ」

プレミアリーグは試合前の握手を行なわないと発表した。(C)Getty Images

 イングランド・プレミアリーグは現地時間3月6日、試合前の両チーム選手および審判団が交わす握手を、今週末のゲームから全面禁止にすると発表した。

 同リーグだけでなく、サッカーの試合前でいまや恒例となっている光景だろう。両チームの選手全員が入場後に横一列に並び、その後にホームチームがアウェーチームへ歩み寄り、一人ひとりが握手を交わす一種のセレモニーだ。

 プレミアリーグは公式サイト上で「フェアプレーの握手は今週末から全試合で禁止される。時期は現時点では無期限。医療アドバイザーの意見を訊きながら検討していく」と記し、「コロナウイルスは鼻と口から体内に取り込まれ、手を介して感染する可能性が高い。握手による広がりを避けるためだ」と説明している。

 さらに英公共放送『BBC』は、プレミアリーグ各クラブのウイルス対策を紹介している。

 首位を独走するリバプールは木曜日、アンフィールド(本拠地)でチームマスコットの登場を自粛すると発表。マスコットは試合前後に数多くのファンと触れ合うため、リスクを回避したという。加えて感染拡大地域へのスタッフの渡航を禁止し、アンフィールドのすべてのトイレに消毒液と手洗いハンドウォッシュを徹底配備している。

 ニューカッスル・ユナイテッドのスティーブ・ブルース監督はすでに先週の時点で、毎朝の挨拶となっているチーム全員の握手を禁止。ウェストハム・ユナイテッドのデイビッド・モイーズ監督は握手の代わりにグータッチ(拳同士をタッチ)を推奨している。サウサンプトンはファンとの交流をストップ。選手にはサインやセルフィー撮影の対応を断るようにと指示が出た。リーグワン(3部)のサンダーランドは、休暇中の海外渡航を禁止している。
 全世界87か国で、9万人を超える感染者を出しているコロナウイルス。欧州でもその脅威は拡散するなか、イタリアは全スポーツイベントを4月3日まで無観客で開催することを決定した。現在プレミアリーグではまだ延期および無観客の対象ゲームは出ていないが、警戒をよりいっそう強めている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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