「移民システムが変わり…」EU離脱も影響? プレミアリーグ、夏の移籍市場は8月31日にまでに再変更

2020年02月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

夏のマーケットへの影響は?

プレミアリーグの移籍期限の変更は、南野を始めとする日本人プレーヤーの動向にも影響を与えそうだ。 (C) Getty Images

 開幕後の移籍で選手がチームを去る、あるいはその可能性があるという状況は、どんな監督にとっても好ましくない。だが、そのリスクに加え、代わりの選手を獲得することもできないのはもっと好ましくない。

 そうした状況を避けるべく、現地時間2月6日、プレミアリーグは、今夏の移籍市場の閉幕を9月1日とすると決定した。開幕は8月8日であるため、リーグが始まってから約3週間はマーケットでの補強が可能となった。

 プレミアリーグは過去2年、夏のマーケット最終日を開幕前に設定してきた。リーグが始まる前にスカッドを確定できれば、選手と監督が試合に専念できると考えたからだった。

 だが、他国リーグはプレミアリーグに追随しなかった。そのため、イングランドだけが早く市場を閉じるかたちとなり、8月31日までに選手を引き抜かれ、さらに引き抜かれた場合も代役を獲得できないという状況に陥った。

 当然、戦力ダウンのリスクを好まない現場からは不満の声が上がり、2020年の夏は再び、他リーグと同様に8月いっぱいまで市場を開くことになった。

 この決定には、イギリスのEU離脱の影響もあるようだ。プレミアリーグのリチャード・マスターズ新チーフエグゼクティブは、英衛星放送『Sky Sports』で、「移民システムが変わり、自由に動ける最後の市場になるかもしれないことが理由のひとつだ。各クラブはより長いマーケット期間を生かしたいと望むだろう」と述べている。

 リバプールのチェアマン、トム・ワーナーは、「他リーグに合わせ、8月末まで市場を開けるのがリーグの最善の利益だと感じていた」と、今回の決定を歓迎した。

「(最終日を前倒しする)理由は理解できたのが、我々全員にとって大きなプレッシャーとなり、他リーグへのアドバンテージとなっていた。だから、合わせるのは良いことだ」

 プレミアリーグの決定は、夏のマーケットにどう影響するのか。イギリスのEU離脱と合わせて今後が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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