【山形】キックオフイベントで背番号を発表。現在不在の9番は「助っ人枠」

2020年01月13日 嶋守生

高山明泰強化部長が「現在、外国籍選手獲得に向けて交渉中」と明言

石丸監督と新戦力の面々。写真:田中一生

 石丸清隆新監督を迎えてチームが本格始動したモンテディオ山形は1月11日、山形県総合運動公園アリーナでキックオフイベント2020を開催。今年のクラブスローガン「前進」を掲げて2200人のサポーターの前でJ1復帰を誓った。
 
 すでに新加入選手や新ユニフォームが発表されている中、イベントで注目が集まったのは選手入場とともにアナウンスされた新しい背番号だ。
 
 まず注目が集まったのは加賀健一から5番を引き継いだ野田裕喜。昨年夏にG大阪から育成型期限付き移籍で加入していた野田は「強化部から来年もいて欲しいと言われてすぐに決めた」と山形への完全移籍を決断。22歳に与えられた1桁の番号にはクラブ側の期待も込められている。

 期待の10番は鹿島から獲得した中村充孝が背負う。天皇杯後の休養期間のためイベントは欠席したものの、ビデオメッセージを送り「皆さんが背番号10で想像している以上のプレーをして勝利に結びつけられるよう頑張る」と挨拶した。14日スタートの御前崎キャンプから合流するテクニシャンには、昨年足りなかった創造性豊かなプレーが求められるはずだ。
 
 昨年の昇格争いで大活躍し、第41節山口戦でハットトリックも達成した「山の神」こと山岸祐也は、昨年の40番からストライカー枠の11番へとジャンプアップし、名実ともにチームの顔となった。さらに琉球から獲得した22歳のボランチ小松駿太が8番を託されるなど、若い背番号にも新顔が多く集まっている。
 
 一方、昨年ジェフェルソン・バイアーノが付けていた9番は、現時点で欠番扱い。先日の新加入選手記者会見後に、高山明泰強化部長が「現在、外国籍選手獲得に向けて交渉中」とさらなる補強を明言しているため、その背番号を確保してあるようだ。実現すれば新助っ人が9番を背負うことになるだろう。

 守備陣を中心に昨年の主軸を残しながら、坂元や井出などが移籍して抜けた穴を埋めてベースアップに成功した山形。石丸清隆新監督が「既存の選手と新加入選手を融合させて躍動感あるチームをつくる」と挨拶したように、昨年までのベースに新加入選手をどれだけフィットさせられるかが石丸体制作りの第一歩となる。
 その中でも上に挙げた若い背番号を託された新加入選手たちには特に大きな期待が集まりそうだ。

取材・文:嶋 守生(フリーライター)
 

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