「狂ってる!」EURO2020の“死の組”に地元メディアも驚嘆! 「世界で最も厳しい」と漏らした監督は?

2019年12月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

ポルトガル、フランス、ドイツが同居する“最悪”の組み合わせに

記念撮影では笑顔を浮かべたサントス(左)、デシャン(中央)、レーブ(右)の各国指揮官たち。その心中はもはや笑うしかないといった感じだろうか。 (C) Getty Images

 来年6月に欧州12都市で開催されるEURO2020で、激戦必至の"死のグループ"が誕生した。

 現地時間11月30日、ルーマニアの首都ブカレストで、EURO2020の組み分け抽選会が行なわれ、全6グループが決定した。

 欧州の実力国のみが出場するため、もちろん簡単な組など存在しないが、とりわけ厳しいグループとなったのが、F組だ。前回王者のポルトガル、昨夏にロシア・ワールドカップを制したフランス、そしてドイツというEURO2016のベスト4のうちの3か国が居並ぶ、文字通りの"死の組"である。

 この結果に、最激戦区に入った国のメディアも驚きを隠さない。

 ドイツ紙『Bild』が、「ディフェンディングチャンピオンと世界チャンピオンと同じになるなんて狂ってる」と綴れば、フランス紙『レキップ』も、「最初から気が抜けない大会になる」とレポート。そして、ポルトガル紙『Record』も「プレーオフを勝ち上がってくるチームも含めて要警戒だ」と強調した。

 ドローを会場で目にした指揮官たちも、およそ半年後に控えた本番に向けて早くも臨戦態勢に入っている。ドイツのヨアヒム・レーブ監督は、「もちろん手強いグループだ。しかし、これこそがサッカーの祭典だろう」と語ったうえで、素直に胸中を明かした。

「先に進むには絶対的な限界値を越えなきゃいけない。今の我々のような過渡期にある若いチームにとっては、大きな挑戦なるだろう」

 かたやフランスの智将ディディエ・デシャンは、「すぐに準備をしないといけない」としながら、こう続けている。

「おそらく世界で最も厳しいグループだが、受け入れなければならない。他のチームの監督も同じように考えているはずだからね。きっと世界レベルのクオリティーが求められる複雑な戦いになる。最高と最悪、どちらにもなりうるだろうね」

 ドローの瞬間に思わず苦笑いを浮かべたポルトガルの老将フェルナンド・サントスは、「手強いグループなのは確かだ」と前置きし、前回王者としての自信を覗かせた。

「プレーオフを勝ち抜いてくるチームを含め、歴史と価値のある4チームが戦うことになる。そこで上に行けるのは2チームだけだが、ポルトガルは候補だ。チャンスは十分にある」

 はたして、死の組を勝ち抜けるチームはどこになるのか――。見応えのある戦いが繰り広げられるのは間違いないだろう。

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