「無傷で終われて良かった…」謎に包まれた29年ぶりの“南北対決”を韓国FWソン・フンミンが語る!

2019年10月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

電子機器の使用も禁じられた環境下で…

北朝鮮との一戦に挑んだソン・フンミン(右)は、相手の激しいマークに苦しんだことを明かした。 (C) Getty Images

 現地時間10月15日に平壌で開催されたカタール・ワールドカップに向けたアジア2次予選の北朝鮮と韓国による"南北対決"は、スコアレスで決着した。

 試合前からまさに異例づくしの一戦だった。北朝鮮側が国際的なテレビ中継はおろか、韓国人記者の入国も拒否。さらに外国人観光客などの観戦を禁止したことから、FIFAやAFCが掲載したマッチレポートに記された4枚のイエローカードが掲示されたという事実以外、試合に関する情報すらも確認ができなかった。

 一体どのような試合だったのか――。

 韓国紙『The Korea Herald』が伝えたところによれば、17日に仁川国際空港で現地メディアの取材に応じた韓国代表FWのソン・フンミンは、「かなりラフプレーが多かった」と試合の激しさを次のように振り返っている。

「相手はかなりフィジカルまかせなプレーをしてきた。それに何度か言い争いも起こった。それは彼らの戦略だったのかもしれない。正直なところ、途中からは試合に集中することは難しくなっていって、とにかく怪我をしないように心配する気持ちが強くなっていた」

 北朝鮮側から携帯電話を含む電子機器の使用を禁じられ、ホテルに缶詰め状態にされるなど、試合前から精神的に追い詰めるような指示を受けていた韓国代表。エースは、「とにかく無傷で終えられたことは収穫だった」と語った。

「僕らが強力なチームだから、北朝鮮は自分たちのペースに持ちこんだんだと思う。ただ、とにかくああいう試合の場合は、チーム全員が怪我をせずに終われたことが一番大きい。もちろん勝点3を持ち帰ることができなかったことはとても残念だけど、ホームではより良い結果を残せることを願っている」

 ソン・フンミンの言葉を鵜呑みにすれば、1990年の「南北統一サッカー大会」以来29年ぶりに平壌で開催された"南北対決"は、韓国代表にとって厳しいアウェー戦となったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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