「キャリアの中で初めてだった…」3か月ぶりに再来日したポドルスキが語った”神戸愛”

2019年08月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

”7人目の補強”とも言えるポドルスキの帰還。昨季同様チームを救えるか?

昨季終盤にチームを残留へと導いたルーカス・ポドルスキ。今季もチームを救えるか?(C)SOCCER DIGEST

 今夏6人の新戦力(期限付き移籍から復帰のMF佐々木を含む)を迎えたヴィッセル神戸にとって、7人目の"補強"と言えるだろうか。母国に一時帰国していた元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキが14日に待望の再来日を果たした。

 15日から練習に参加しているポドルスキは16日、神戸市西区のいぶきの森球技場で取材に応じた。少しふっくらとした顔つきの背番号10は「帰って来て、みんなと一緒にプレーできるのは喜びだ」と穏やかな表情で語った。

 5月26日のJ1リーグ13節・湘南ベルマーレ戦の途中出場を最後に体調不良でドイツへ一時帰国。その後「真珠腫性中耳炎」と診断され、6月12日にドイツで手術を受け、現地で療養を続けていた。

「苦しい時間を過ごした」と振り返るポドルスキにとって、大きな支えとなったのがサポーターの励ましだったという。

 6月22日の16節・大分トリニータ戦では、試合前にゴール裏サポーターによって「LP10」のコレオグラフィーが披露された。「キャリアの中でサポーターが自分のために特別に起こしてくれたアクションというのは初めてだった。すごく素晴らしい体験になったし、神戸に対する愛を持つようになった」と噛みしめるように語った。

 自身が不在の間、チームはベルギー代表DFフェルマーレンらを加えるなど顔ぶれは大きく変わった。計8人の外国籍選手を抱えることになり、1試合最大5人という外国人枠の問題はポドルスキにとっても他人事ではない。

 それでも「外国人枠の問題は監督が手腕を見せる場面。一緒になってハーモニーを奏でるには時間が必要だが、これだけの選手がそろって、ポジティブな補強になったと確信している」と前向きな言葉を繰り返した。

 チームは15位に沈むが、逆襲への火は消えていないと強調する。「難しい時期を過ごしたというのはもちろん知っているが、チームの雰囲気が良くないと何をしても勝てない。火が着けばそのまま燃え上がって最後まで勝利を積み重ねていける」と再浮上を信じて疑っていない。

 気になる実戦復帰の時期について、フィンク監督は「思っていた以上に調子が良さそうだが、早くても代表ウィーク明けになるのでは」との見通しを明かした。最短なら9月14日の26節・松本山雅FC戦(ノエスタ)となるが、ポドルスキ自身は「あまり時間のことは言いたくない。監督の判断が一番大事」と明言を避けた。

 一方で「監督と話をして、チームの助けになるという状況になればプレーする。怪我をしていた訳ではないので、コンディションが上がればプレーできる」と早期復帰への強い意思ものぞかせた。

「今、強く思っているのは、サポーターのためチームのために自分の全てを捧げると強く決心しているということ」。その言葉をピッチで証明してみせる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事