ランパード新体制でどう変わる? 新生チェルシーの「最新序列」をチェック!

2019年08月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

注目はトップ下の熾烈な争い!

チェルシーの最新布陣と序列。 (C) SOCCER DIGEST

 昨シーズンに3位でのチャンピオンズ・リーグ出場権獲得とヨーロッパリーグ制覇に導いた、イタリア人のマウリツィオ・サッリ監督が退任。クラブのレジェンドであるフランク・ランパードを招聘し、新スタイルを模索中だ。

 FIFAから補強禁止処分を言い渡されたため、新戦力は今年1月の時点で獲得を決めていたクリスティアン・プリシッチのみ。新指揮官が頼らざるを得ないのが、メイソン・マウントやティミー・エイブラハム、カラム・ハドソン=オドイらアカデミー育ちのヤングタレントたちだ。実際、川崎フロンターレとバルセロナと戦った先月の日本遠征でもランパードは若手のテストに余念がなかった。

 では、ここで現時点でのスカッドの序列をポジションごとに見ていこう。

 守護神は入団1年目の昨シーズンに存在感を示したケパ・アリサバラガで決まりだ。一方で、移籍市場のデッドラインで、ダビド・ルイスがアーセナルに移籍してしまった最終ラインは問題が山積している。

 右からセサル・アスピリクエタ、アンドレス・クリステンセン、エバートンからレンタルバックしたクルト・ズマ、そしてマルコス・アロンソという先発はどこか頼りない……。とりわけCBは、万全ならレギュラー筆頭格のアントニオ・リュディガーが故障離脱中で、バックアッパーはダービー・カウンティからレンタルバックしたフィカヨ・トモリのみと手薄。過密日程で続くシーズン中盤にかけては、苦しい台所事情を強いられるかもしれない。

 中盤は、エヌゴロ・カンテが故障中の2ボランチにジョルジーニョとマテオ・コバチッチ、2列目の両サイドにはプリシッチ(左)とペドロ・ロドリゲス(右)が入るだろう。

 注目はトップ下で、ランパードがダービー・カウンティを率いていた昨シーズンにチェルシーからレンタルして重用していた20歳の俊英メイソン・マウントと、捲土重来を期するロス・バークリーの熾烈なポジション争いが予想される。ただ、現時点では今夏のプレシーズンマッチ4試合で4ゴールと目に見える結果を残した後者に一日の長がありそうだ。

 故障者リストの中には、サイドアタッカーのハドソン=オドイと中盤のルベン・ロフタス=チークもおり、イングランド代表にも名を連ねる彼らが万全の状態で復帰してくれば、質・量ともに充実するはずだ。

 CFは、実績のあるフランス代表FWオリビエ・ジルーが一番手。これにミチ・バチュアイとティミー・エイブラハムが横一線で続く構図となっている。

 昨シーズンにレンタル先のアストン・ビラで、チャンピオンシップ(英2部)ながら37試合で25ゴールと好成績を収めたエイブラハムは、エースナンバーの9番を託されるなど、チームからの期待は大きい。若手の起用に積極的なランパード監督が、スタメンで抜擢する可能性も小さくない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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