「VARは信じている。じゃなきゃ狂ってる」判定に泣かされたウルグアイの主砲カバーニが素直な気持ちを吐露【コパ・アメリカ】

2019年07月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

PK失敗の“盟友”スアレスを「それが人生」と庇う。

3つもVARでゴールを取り消されたウルグアイ。カバーニはその現実にやり切れない思いを口にした。 (C) Getty Images

 現地時間6月29日、ブラジルで開催されているコパ・アメリカの準々決勝で、ペルーと対戦したウルグアイは、スコアレスで突入したPK戦(4-5)で敗れ、3大会ぶりの戴冠を逃した。

 この試合のウルグアイはペルーを圧倒的に押し込んだ。しかしながら、90分の内に3度もネットを揺らすも、すべてをビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によって取り消され、PK戦ではエースのルイス・スアレスが1本目を外して敗れ、どこか運に見放された感が否めなかった。

 ゆえに試合後の選手たちは、やりきれない思いを吐き出している。なかでも、66分に渾身のシュートを決めるも、直前にオフサイドがあったとして無効になったエディンソン・カバーニは、「僕はVARを信じている。けど……」と、ウルグアイ紙『El Pais』の取材で素直な想いを口にした。

「僕はVARを信じているよ。それが正しかったということをね。そうじゃなきゃ狂っているでしょ。今日のゴール全てがオンサイドだったとしたら僕らにとっては悲しい話でしかない」

 さらに「無念さ、苦しさ、そして怒り。どんなチームでも敗退すれば同じ感情が残る」と敗戦に悔しさを滲ませたカバーニは、「PKは運だ。運命は時に良い試合をしたチームでさえも救わない」と語ったうえで、この試合で痛恨のPK失敗を犯した育成年代からの"盟友"スアレスの気持ちを慮った。

「ルイスについては凄く悲しかったね。彼のPKが試合を決めてしまったからね。ただ、それがフットボールであり、人生というものなんだ。僕らは時々それに勝ち、時々負ける。今日は負けてしまったけどね」

「僕らは最後の瞬間まで最善を尽くした」と胸を張ったカバーニ。この悔しさを晴らすべく、その目はすでに前を向いていた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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