「世界的なスキャンダルだ!」「ウルグアイを手助けした」物議を醸した日本戦のVAR判定にチリ・メディアが嘆き!

2019年06月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

チリのレジェンドは「ジョークか何かか!」と笑い飛ばす

植田と接触してエリア内に倒れ込むカバーニ。そのプレーがウルグアイに流れを呼び込んだ。 (C) Getty Images

 現地時間6月20日に開催されたコパ・アメリカのグループB第2戦、ウルグアイと日本の試合は、2-2のドロー決着となった。

 この一戦は、日本がウルグアイ優位と見る戦前の下馬評を覆す善戦を見せ、試合後には各国メディアから「今大会で最高のゲーム」と絶賛された。そんな好ゲームで起きた"あるプレー"が物議を醸している。

 日本が三好康児のゴールで1点をリードした31分のことだった。エリア内でシュートモーションに入ったエディンソン・カバーニとブロックに入った植田直通が交錯。これがVAR判定の末にPKとなり、ルイス・スアレスが同点弾を決めたのである。

 さらに47分にドリブル突破から敵エリア内に侵入した中島翔哉がジオバニ・ゴンサレスに足をかけられたように見えたシーンでは、アンドレス・ロハス主審がファウルの判定を下さなかったばかりか、際どい交錯だったにもかかわらずVARを使用しなかったことが問題視されている。

 一連のジャッジに疑問を投げかける南米サッカー界のレジェンドがいる。元チリ代表の点取り屋イバン・サモラーノだ。

 かつて「ヘリコプター」の愛称で親しまれ、インテルなどで活躍したストライカーは、試合中に自身のツイッターを更新し、「ウルグアイのPK判定! VARはジョークか何かか!」と泣き笑いを浮かべる顔の絵文字付きで判定を皮肉ったのだ。

 このレジェンドのツイートを拾ったチリのサッカー専門サイト『Red Gol』は、「サモラーノがからかったようにVARは正義の要素よりもウルグアイを助けたようにしかみえなかった。間違いなくあの判定は世界的なスキャンダルだ」と、最終的なジャッジを下したロハス主審の判定を批判した。

 VARはサッカー界で広まってきてはいるものの、どの場面で使用するのか明確な基準や運用方法が確立されているとは言い難い状況にある。今回のコパ・アメリカでも、そのジャッジが勝敗を分けるゲームがあるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事