「今年がベストだなんて言いたくない!」飛躍にも向上心を失わないソン・フンミン、史上初のCL決勝進出でも満足せず

2019年06月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「僕は大スターなんかじゃない」

前日練習でも精力的に汗を流したソン・フンミン。CL決勝に向けてもやる気をみなぎらせている。 (C) Getty Images

 トッテナムに所属する韓国代表FWソン・フンミンは、現地時間6月1日にリバプールとのチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝に臨む。今シーズンのチームの最優秀選手に選ばれた彼にとっては、勝てば、最高の締めくくりだ。

 ただ、本人は、「この1年がベストシーズンだったとは言いたくない」と英紙『Telegraph』のインタビューで、さらなる飛躍を口にしている。

「僕はまだハングリーだし、毎日向上したいと思っている。日々改善していくことを望んでいるんだよ。ベストシーズンだと言ったら、みんなは間違えていると思うだろう。僕は立ち止まりたくないんだ」

 韓国人選手でCL決勝を戦うのは、同胞のレジェンドであるパク・チソン以来2人目となる。当然、母国での人気は絶大だ。

『Telegraph』は、多くの韓国人ファンがトッテナムのホームゲームを訪れており、ソン・フンミンが練習場の外で写真撮影やサインに応じ、30分を過ごすのもよくあることだと伝えたが、当の本人は、「僕は大スターなんかじゃないよ」と謙遜する。しかし、トッテナムのCL決勝までの道程で、ソン・フンミンの貢献が大きかったのは、2試合で3ゴールを叩き込んだマンチェスター・シティとの準々決勝を見ても明らかである。
 
 チームはアヤックスとの準決勝で、窮地に立たされた。第2レグの前半を終えた時点で、2試合合計で0-3と大きなビハインドを負ったからだ。

 だが、トッテナムは、残りの45分間で、ルーカス・モウラのハットトリックで逆転し、ドラマチックな形でのファイナル進出を決めたのだ。この一戦で、フル出場を果たしたソン・フンミンは、「歴史に残るだろう」と振り返っている。

「3点ビハインドになったときは、誰もが僕らは敗退すると言ったはずだ。選手たちですら、決勝進出を信じなかったかもしれない。でも、前半よりうまくやれるはずということは分かっていた。だからこそ、肉体面でより強くいられたんだ。僕らはさらなるハードワークをし、それが彼らを驚かせた」

 劇的な結末を経て、迎えたマドリードでのファイナル。会場となるワンダ・メトロポリターノのロッカールームを出るときに何を思うか問われると、ソン・フンミンは、「勝つことだけさ」と答えた。

「終わってからは、きっといろいろ考えるだろう。でも、6月1日は勝利だけが大切なんだ。今の僕は勝つことしか考えていない」

 ソン・フンミンとトッテナムは、クラブ史上初の欧州制覇を成し遂げることができるのか。運命の決戦まで、残りわずかだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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