「本当に強いチームというのは…」マインツに敗れ、フランクフルトは6位に後退。長谷部誠の”夢”の行方は最終節バイエルン戦へ

2019年05月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

マインツを相手に2失点

長谷部だけではなく、フランクフルトのチーム全員の体が重そうな印象を受けた試合だった。 (C) Getty Images

 木曜日にチェルシーとのヨーロッパリーグ(EL)準決勝第2レグで延長戦、PKまで戦った疲れはやはり簡単には取れなかったようだ。フランクフルトはブンデスリーガ第33節、ホームでのマインツ戦に0-2で敗れ、最終節1試合を残して順位を6位に落としてしまった。

 アンカーとして先発し、61分からは3バックのセンターを務めた長谷部誠は、試合後にこう語った。

「木曜日にELの激闘を終えて、身体もそうだけれど、頭の部分での切り替えというのが…自分たちはもちろん、全力でチャレンジしたけれど、それができてなかったと思う。今日は、最低でも引き分けなければいけない試合だった。失点の場面は相手に簡単にやられている。ああいう場面で集中力が欠けてしまうのは、疲れからきてるのかなと、実際にやっていても、見ていても感じた」

 フランクフルトはELでベスト4に進出した一方で、リーグ戦では4月6日の28節シュツットガルト戦に3-0で勝利して以来、5試合連続未勝利となっている。

 長谷部は、「シーズン終盤で、最後の週までこういうふうに連戦が入っているというのも、ヨーロッパでは8チームだけ」とスケジュールの厳しさを認めながらも、「ただ、本当に強いチームというのは、それでも結果を出すのだと思う」と今後に向けての課題を指摘していた。

 さらに、過密日程を戦いながらも、フランクフルトはほぼメンバーを固定して戦い続けてきている。チェルシー戦にした先発メンバーのうち、変更があったのは、右ひざ負傷のために欠席しているセバスティアン・ローデに代わり、ジェジソン・フェルナンデスが起用されたのみだった。

 この起用について、監督のアディ・ヒュッターは「現在プレーしている選手がベスト」と試合後の記者会見で説明している。

 長谷部は「"チーム力"として、ローテーションするだけの戦力がなかったかなというのは、正直感じている。これまで、ローテーションして結果が出なかったからこそ、監督は今日はローテーションほとんどせずに臨んだのだと思う」と指揮官の決断をかみ砕いていた。

 最終節は、未だドルトムントと優勝争いの渦中にあるバイエルンとアウェーで対戦する。

 引き分け以上で優勝が決まるバイエルンに対し、フランクフルトは、引き分けでヨーロッパリーグ出場権は確定、勝てばチャンピオンズリーグ出場権の可能性も残している。かねてから長谷部は「もう1度CLに出たい」と度々口にしていることから、その"夢"が叶うかどうかは最終節に決まる。

 最終決戦に向け、まずは心身を休ませたのち、長谷部は、そしてフランクフルトは最大限の準備で臨むことだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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