「なんて馬鹿げたことを!」重要なゲームで一発退場のソン・フンミンに英メディア騒然!

2019年05月05日 サッカーダイジェストWeb編集部

詰め寄られて激高、相手を突き飛ばして…

身体をぶつけられて気が動転したか。ソン・フンミン(中央)はこの行為でキャリア2度目の一発退場を食らってしまった。(C)Getty Images

 咄嗟に沸き起こった感情を抑え切れなかったか。
 
 日曜日に行なわれたプレミアリーグ第37節、ボーンマス・シティ対トッテナム・ホットスパーの一戦だ。チャンピオンズ・リーグの出場権(4位以内)を巡って熾烈な争いの渦中にいる3位トッテナムは、立ち上がりから猛攻を仕掛ける。ルーカス・モウラが再三の決定機を外すなど詰めの甘さを露呈するも、着実にゴールに迫っていた。
 
 そんな最中、ひとつの軽率な行動がゲームの流れを一変してしまう。
 
 44分、トッテナムの韓国代表FWソン・フンミンが敵陣でファウルを犯す。そのボールを拾い上げた刹那、ボーンマスMFジェフェルソン・レルマに詰め寄られて激高し、思わず彼を突き飛ばしてしまったのだ。目の前で見ていた主審は迷わずレッドカードを提示した。
 
 ソンにとってはバイヤー・レバークーゼン時代の2014年10月以来となる、キャリア2度目の退場。英紙『Mirror』によれば韓国人選手がプレミアリーグで一発レッドを受けるのは初で、韓国は「69番目」の国になったという。出場停止となるソンにとって、今季のプレミアリーグは事実上終焉を迎えた。

 
 トッテナムはその後、後半から登場したDFファン・フォイスまでもが48分に退場となり、9人での戦いを強いられる。懸命の守備を見せて均衡を保っていたものの、アディショナルタイム1分にCKから被弾して敗北。来週の最終節、エバートンとのアウェーマッチは勝利が厳命される。
 
 ゲームをライブ中継した『Sky Sports』の解説者で、元イングランド代表MFのジェイミー・レドナップは「明らかなレッドカードで言い訳が利かない」と主張し、「相手を傷つけるつもりはなかったのだろう。フラストレーションが爆発したようだ。彼のような人間があのような狂気の沙汰に及ぶとは……」と続けた。そして英公共放送『BBC』で解説を務めるマーク・ローレンソンは「なんて馬鹿げたことをしてしまったのか。かんしゃくを起こすにはあまりに大きな代償だ」と評した。

 一方で英紙『Daily Mail』はトッテナム・ファンの声を拾った。今シーズンここまで、ソンは大車輪の活躍を見せてきただけに批判は比較的抑えめで、「週明けのアヤックス戦(CL準決勝第2レグ)に向けて万全で挑んでくれ!」「ソニーにとっては良い休暇になるだろう」「アムステルダムで結果を残せ!」など、ポジティブに捉える向きが強いか。
 
 キャリアベストと言えるシーズンを送ってきたソン・フンミンにとって、最後の最後に思いもよらぬ落とし穴が待っていた。はたしてトッテナムはアヤックスとのCL準決勝を制し、週末のプレミアリーグ最終節でも凱歌を上げられるのか。まさに運命の1週間、その幕が上がる。
 
構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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